物事を理解するうえで重要なことは「具体と抽象の行き来を繰り返すこと」です。人に物事を説明する際に、説明上手な人は、これを必ずやっています。具体的にはどのようなことでしょうか? 本記事では、CPAエクセレントパートナーズ株式会社代表取締役の国見健介氏による著書『一生モノの「学ぶ力」を身につける:国見流結果を導く会計学習メソッド』(中央経済社)から、説明上手になるために意識するべきポイントについて解説します。

論理がかみ合わない原因

具体と抽象の行き来で、もう1つ大事な視点があります。それは論理がかみ合っているかどうかを意識することです。もし自分の中でスッキリせず、理解ができていないと思うのであれば、それは論理がかみ合っていない可能性が高いです。

 

論理がかみ合わない時は、具体と抽象の話をしているレベルが違うことも多いです。

 

友人に「お腹が減ったから魚を食べたい」と言われたら、マグロやサンマという具体的な魚が頭に思い浮かぶのではないでしょうか。魚という抽象概念からすれば、マグロやサンマは具体という関係が成り立ちます。

 

では、もし「お腹が減ったから何か食べたい」と、抽象概念が食べ物に変わったらどうでしょうか。そうすると、今度は魚自体が具体になります。

 

つまり、具体と抽象は、人によって「何を抽象と捉えていて、何を具体と捉えているか」というレベルが全く違うのです。結果として、見ている世界観が全く違ってくるのです。

 

これは仕事でも厄介な話をしばしば巻き起こします。仕事で上司と部下で捉えている具体と抽象がずれているというケースです。

 

同じ課題でも、上司はより上の概念から捉えているのに対し、部下は目の前の仕事だけを捉えていると、それぞれの具体のレベルが全く違うため議論がかみ合わなくなるのです。

 

だから、理解をする時には、「自分が今、何を大きな考え方として捉えていて、何を具体で捉えているのか」を客観視しないといけません。論理がかみ合わない理由は、大体の場合においてこういったすれ違いが起きていることが多いです。

 

 

国見 健介

CPAエクセレントパートナーズ株式会社 代表取締役

公認会計士

 

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