【スゴイ勉強法】模試を受けるならこんなふうに…3大難関国家試験「全合格」の天才・河野玄斗氏が教える“点数底上げ”テクニック

【スゴイ勉強法】模試を受けるならこんなふうに…3大難関国家試験「全合格」の天才・河野玄斗氏が教える“点数底上げ”テクニック
(※画像はイメージです/PIXTA)

東大医学部を卒業し、3大難関国家資格(医師国家試験・司法試験・公認会計士試験)までも制覇した河野玄斗氏。その実績から「天才」や「神脳」と評されますが、同氏は「決して超人的な記憶力や特殊能力があるわけではなく、ただひたすらに、『勉強の仕方がうまい』だけ」と語ります。河野氏の著書『東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法』(2018年刊行、KADOKAWA)より一部を抜粋し、本稿では、「点数を底上げするための技」を見ていきましょう。

<前回記事>

東大理Ⅲ在学中に司法試験も一発合格!〈天才・河野玄斗氏〉が教える「勉強効率を爆速で上げるテク」7選

【点数を底上げするための技】模試を活用しよう

模試の意義と活用法を意識しながら、模試を受けている人は意外と少ないのではないでしょうか。

 

「模試はちゃんと復習しよう!」というのは、耳にタコができるほど聞いていると思いますが、結局模試の重要性も、すべて独学のツールにしようというところに帰着します。模試を受けることで自分の弱点を克服して、そして今後どのように勉強していくべきかの方針が立つのです。

 

さて、この模試の重要性については、模試に対しての向き合い方をお話しするなかで、具体的に触れていこうと思います。

模試への向き合い方

■模試は「いかに得点を最大化するか」の練習

まず、模試を受けている最中は、いかに得点を最大化するかの練習をしてください。具体的には、わからない問題を解くことに固執せず、全体に目を通して、点数を取れる問題から取っていくということです。

 

また、わからない問題もなるべくすべて「それっぽい」答えで埋めて点数をもぎ取りにいくことも、合否を分ける最後のひと押しになることがあります。

 

さらに、本番形式の模試の場合は、解く順番やそれぞれの設問の時間配分を確認するいい機会になります。完全に初見の問題を、本番と同じ形式と緊張感で解ける機会は貴重です。

 

模試を受ける機会は有限です。試験本番で、実力に見合った、あるいは実力以上の点数が出せるような練習をしてみるに越したことはないでしょう。そして、後述する復習の便宜のため、自分の出した答えがわかるように問題用紙のどこかに痕跡を残すのを忘れないでください。

 

■模試を受けたら「当日中に1回復習」、返却された際にも「サラッと復習」

また、重要なのは、模試を受けたその日のうちに1回復習することです。当日であれば、模試中の記憶が残っているので、忘れた頃に復習するよりもかなり短い時間で復習が終わります。そして、自分がどのように考えたかを少しでも覚えているうちに復習した方が、その復習によって得られる効果も大きくなります。

 

復習の際は、わからないまま適当に埋めたところも忘れずに復習してください。どこを適当に埋めたかについても試験直後が一番覚えているので、そういう意味でも当日に復習するべきなのです。鉄は熱いうちに打ちましょう。

 

その後、模試の結果が返ってきた際にも、再度復習をしましょう。ただし、この復習は、間違えたところにサラッと目を通せばOKです。というのも、試験当日に復習を1回済ませているので、必ずしも時間をかける必要はないのです。

 

もし目を通していって、かなり忘れてしまっている箇所があればそこを重点的に見直し、自分が普段使っている参考書やノートに、学んだ情報を書き込んでいけばよいでしょう。

 

■返却後の復習では「自分の今後の勉強の方向性を明確にすること」が最重要

模試返却後の復習で最も重要なのは、自分の今後の勉強の方向性を明確にすることです。返ってきた結果を俯瞰(ふかん)してみると、自分が間違えたところや、減点されたところに一定の傾向があるはずです。「こういう間違い方、減点のされ方をなくすためには、今後どんな勉強をしていけばいいのだろう」と考え抜くのが重要なのです。こうすることで、「英単語の和訳が雑で減点されているから、一語一句丁寧に訳すよう心がけていこう」「数学の答えはあっているけれど、論理の飛躍で減点される傾向にあるから、厳密な論理性を磨いていこう」などと、今後の勉強の方針が見えてくるのです。

 

■返却後は、試験本番までに何度でも復習

さて、模試は返却されて終わりではありません。試験本番までに何度でも復習しましょう。「もうこの模試に出てくる情報については完璧である」と言える状態になるまで、何回でも復習するのです。というのも、模試の問題はその予備校の威信をかけて作った問題集とも言えるので、問題の質が非常に高いのです。僕自身、司法試験の答案練習(答練)は、答練当日、答案返却後を除いても3回ずつは復習していました。

 

さらに、模試の問題は、作問者が「本番で出るかもしれない」と思った重要な部分が出題されるため、本番でもそのヤマが当たるかもしれません。僕の場合でいうと、大学受験本番の数学の第6問は模試で類題を解いていました。また、司法予備試験の商法の問題は予備校で受けた答練が見事的中させていました。

 

そう考えれば、模試に出てきた問題はすべて完璧にしないと、と思えるのではないでしょうか。

模試における注意点

最後に、模試の注意点を3つお話ししておきます。

 

①「まだ勉強が終わっていないから、模試を受けない」はNG

まず1点目として、「まだ勉強が終わっていないから模試を受けても無駄だ」といって模試を受けずにいるのはやめましょう。模試は上述の通り、できている部分を確認するためのものではなく、自分のわからなかったところを復習したり、今後どう勉強していこうか決めたりするための材料なのです。この目的に鑑みれば、勉強が終わっていないときの方が、むしろ模試を存分に活用できるとも言えます。

 

また、模試に申し込んでしまえば「その模試に向けて勉強しなければ」という気持ちになりますから、ペースメーカーとしての役割も果たしてくれることでしょう。

 

②偏差値・判定に一喜一憂しない

2点目は、模試での偏差値に一喜一憂しないようにすることです。偏差値や判定は、受ける模試によって全く異なります。僕自身、いわゆるセンター模試では、東大理科三類でA判定を取ったことがありませんし、だからといって落ち込んだことは一度もありません。というのも、センター模試は二次型模試よりもいい判定をとるのが難しいとされているからです。ひどいものだと、A判定をとった人が全国に1人もいなかったという模試もあります。判定はある程度の実力を表すものの、それにとらわれ過ぎてモチベーションを落とさないようにしましょう。冷静に自己分析して、次につなげればよいのです。

 

③「本当に必要な模試だけ」を厳選して受けることも重要

3点目は、模試を何から何まで受けないようにするということです。これは、逆算勉強法で「手を広げ過ぎないようにしよう」と述べたのと同じことです。上述した通り、1回分の模試を味わい尽くすにはかなりの労力を使います。にもかかわらず、模試を毎週のように受けていたら、模試の復習が追いつかないか、はたまた模試によって勉強の方向性を修正したのにその方向に向かう勉強量が不足してしまうということになりかねないのです。

 

本番型模試など、自分にとって本当に必要な模試だけを厳選して受けることも重要なのです。

 

 

河野 玄斗

次世代オンライン学習塾 河野塾ISM 代表

 

1996年神奈川県生まれ。東京大学医学部を卒業。司法試験・医師国家試験・公認会計士試験に合格し、3大難関国家資格を制覇。初著書『東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっているシンプルな勉強法』(KADOKAWA)はタイ語・繁体字等へも翻訳され、累計12万部を超えるベストセラーとなった。

「頭脳王」(日テレ)にて三度優勝、「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」(日テレ)番組史上初の全問正解など、テレビにも多数出演。Xフォロワー20万人、YouTubeチャンネル「Stardy-河野玄斗の神授業」は登録者118万人を突破した。

現在は、次世代オンライン学習塾 「河野塾ISM」を立ち上げ、累計生徒数は50,000人を突破。最強の学習プログラム「KONO式」を開発した。

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※本連載は、河野玄斗氏の著書『東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法

東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法

河野 玄斗

KADOKAWA

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