東大理Ⅲ卒&3大難関国家試験「全合格」の天才!河野玄斗氏が教える「知識が身につくノート」の作り方

東大理Ⅲ卒&3大難関国家試験「全合格」の天才!河野玄斗氏が教える「知識が身につくノート」の作り方
(※画像はイメージです/PIXTA)

東大医学部を卒業し、3大難関国家資格(医師国家試験・司法試験・公認会計士試験)までも制覇した河野玄斗氏。河野氏は、著書『東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法』(2018年刊行、KADOKAWA)にて「点数を底上げするための技」を紹介し、そのなかで“手段が目的化しないように気をつけて”とアドバイスしています。本書より一部を抜粋し、その典型例と対処法を解説します。

注意すべき“手段の目的化”…その典型が「まとめノートづくり」

さて、手段の目的化で一番多いのが「まとめノートづくり」です。「まとめノート」とは、教科書や板書の内容や、学校で配布されたプリントなどをノートにあらためて書き写したものです。

 

まとめノートを作る際、色ペンできれいに文字を書き分けたり、重要部分を囲ったり、図解やイラストを描いたりと、こだわり過ぎる人が出てきます。しかしこれこそが、大学合格や定期試験対策といった目的(ゴール)から遠ざかり、脇道に逸れて、単なる手段である、ノートまとめを目的にしてしまっている典型例です。

「まとめノート」はタイパが悪く、作って満足になりがち

「まとめノート」がよくない理由は2つあります。

 

第一に、書くだけでものすごく時間がかかるからです。学習することが目的なのであれば、まず「見て覚えられるもの」は、なるべく目で覚えた方が時間をかけずにすみます。そのうえでどうしても覚えられないものがあれば、教科書にマークするなりして、復習のときに強調する。それでも覚えられない難しいものだけは書く…などと、より速く覚えるための手段はたくさんあります。

 

第二に、「まとめノートを作る」という手段が目的化してしまい、理解しているはずの知識を再度まとめてしまったり、そのノートを作るだけで満足して身につかなかったりする点です。「まとめノート」を作って満足してしまい、肝心の暗記を怠って、試験で壊滅的な点数を取る人はもはや、「定期試験あるある」ではないでしょうか。

手段が目的化しないノートの使い方をしよう

もちろん、ノートを作る行為がすべて悪いわけではありません。ノートやメモを取るメリットである、「まとまっていない情報をまとめる」ことは、そのまとめる作業自体に学習効果がありますし、その成果を辞書のように使って、独学を効率化させることもできます。

 

■「まとめノート」は、教科書のような「まとめ資料」がないときに有用

たとえば、僕が医学の試験勉強をしていたとき、科目によっては全体像をノートにまとめたことがありました。

 

その理由は、「まとめられた情報がなかったから」でした。そもそも医学部では、最先端の研究の内容などが学習内容に組み込まれる関係で、教科書のようにまとめられている情報が存在しないことがあります。そのため、授業の内容や先生・先輩・クラスメイトたちから聞いた情報などをもとに自分でまとめた資料を作った方が効率がよいと判断したのです。

 

この作り方と、先に紹介したまとめノートの違う点は、「単純な書き写し」ではないという点です。

 

自分の頭で複雑な内容を噛み砕いて、「長い説明はいっぱいあるけれど、要は〇〇なんだ」と、メリハリを意識してまとめることによって自分の理解を深められるかどうかが重要です。

 

ノートを作ることになったら、「なんのためにノートを作るのか?」「ノートを作る必要は本当にあるのか?」をしっかり考えてください。そして、不要なノートはなるべく取らないようにしましょう。

 

■「単純な書き写し」は非効率。授業ノートも「教科書を見ればわかること」は写さない

次に、授業中に取るノートも非効率的な部分があります。

 

たとえば先生が教科書に沿って説明し、その内容を黒板に板書する場合に、それを何も考えずにノートに写すのは、労力がもったいないです。教科書を見ればわかることは、必ずしもノートに書かなくてもよいのです。

 

そこでオススメするノートの取り方は、教科書やプリントなどの、すでにまとめられているものにメモを付け加える方法です。ノートに写す作業が最小限に抑えられるぶん、先生が話している内容を理解することだけに集中できるでしょう。

 

そのとき、教科書などの余白に、先生の説明や、自分が「なるほど」と思った感想を書いたり、関連しているところなどを矢印で結んだりと、後々の復習を効率化させる内容を書き加えていきます。なぜ復習で役に立つのかというと、そのメモを見たときに、「そういえばあのとき、ここでなるほど! と思ったな」と記憶が思い起こされて、大切なポイントが定着しやすいからです。この方法なら、すでに書かれている内容を書く労力をなくせるうえに、情報を一元化できるので復習の効率も上がるのです。

 

 

河野 玄斗

次世代オンライン学習塾 河野塾ISM 代表

 

1996年神奈川県生まれ。東京大学医学部を卒業。司法試験・医師国家試験・公認会計士試験に合格し、3大難関国家資格を制覇。初著書『東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっているシンプルな勉強法』(KADOKAWA)はタイ語・繁体字等へも翻訳され、累計12万部を超えるベストセラーとなった。

「頭脳王」(日テレ)にて三度優勝、「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」(日テレ)番組史上初の全問正解など、テレビにも多数出演。Xフォロワー20万人、YouTubeチャンネル「Stardy-河野玄斗の神授業」は登録者118万人を突破した。

現在は、次世代オンライン学習塾 「河野塾ISM」を立ち上げ、累計生徒数は50,000人を突破。最強の学習プログラム「KONO式」を開発した。

 

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※本連載は、河野玄斗氏の著書『東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法

東大医学部在学中に司法試験も一発合格した僕のやっている シンプルな勉強法

河野 玄斗

KADOKAWA

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