余裕を持ち、いつでも使える資金を確保するには?
旅立ちの人生計画シートをつくることを通して、あなたのこれからの人生の必要資金が見えてきます。ただ、必要資金がギリギリまかなえそうだからといって安心してはいけません。人生はいつ不測の事態が起こるかわかりません。いざというときのために、ある程度余裕を持って、いつでも使える資金を確保しておくのが望ましいでしょう。これを「安全率」といいます。
そうした安全率を見込んだうえで、あなたの資金に余裕ができたときは、楽しみのためにもっと旅行を増やそうとか、社会貢献のために寄付しよう、あるいは災害の義援金などに協力しよう、などということもできるようになります。
生活にハリと力を与える「ライフプラン」の立案
さて、これまで人生の棚卸しとライフプランの立て方についてご説明してきました。自分自身のライフプランを立てるためには、たとえば介護費用はどのくらいかかるのか(「介護保険について」)、葬式にはいくらかかるのか(「葬儀の流れと死後のあれこれ」)など、たくさんの知識が必要になってきます。この本はそれらの基本的な知識を、できるだけわかりやすくお伝えするために書かれています。
ライフプランを立てることの大切さは、お金の不安や生活の不安を解消するためだけではありません。こうしたことにあなたが関心を持ち、勉強することは、あなた自身の生活にハリと力を与えることにもつながるでしょう。
もっとも大事なことは「残された人生をいかに楽しんで生きるのか」ということです。そして、あなたが自分のためのライフプランを立てることは、その過程で、自身が「どんな人生を生きていきたいのか」を考えるためのよいきっかけにもなることでしょう。