【元レスキュー隊員が助言】今日から始めてほしい「南海トラフ巨大地震への備え」6選

【元レスキュー隊員が助言】今日から始めてほしい「南海トラフ巨大地震への備え」6選
(※写真はイメージです/PIXTA)

元レスキュー隊員として「助かる命を助けるために」をテーマに、防災YouTubeチャンネル「RESCUE HOUSE」を運営するタイチョー氏。本連載では、同氏の著書『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』(2022年刊行、KADOKAWA)より一部を抜粋し、自分や大切な人の命を守る知識やテクニックを紹介します。最終回となる本稿では、「南海トラフ巨大地震への備え」を見ていきましょう。

<前回記事>

毎年起こる“悲しい事故”…おぼれた人を「助けに行った人」が亡くなる理由【元レスキュー隊員が解説】 

今日から始めたい「南海トラフ巨大地震」への備え

いつ起きてもおかしくないのが「南海トラフ巨大地震」です。関東から九州にかけて最大震度7が発生し、10m以上の津波も襲ってくるといわれています。あなたの命も、大切な人の命も、日常や財産も、すべてが奪われるかもしれないのです。

 

南海トラフ巨大地震で「危険な状況になるかもしれない」ということをテレビなどで見聞きしたことがある人は多いです。

 

しかし、いざ地震に備えようと思ってみても「まず何から備えればいいのかわからない」という人がほとんどでしょう。消防レスキューが実際にやっている大地震への備えを紹介するので、ぜひ今日から、南海トラフ巨大地震への備えを始めてみてください。

①家族会議で待ち合わせ場所を決めておく

「地震が起こったときの避難所や避難場所はどこ?」と聞かれたときにすぐに答えられますか。避難する場所を決めておくのはもちろんですが、大切なのは家族で合流できるように「待ち合わせ場所と時間を具体的に決めておくこと」です。

 

なぜなら、避難所や避難場所には大勢の人が押し寄せるので合流することは難しく、必ず「何時に」「どこで」「どのくらい」待ち合わせるのかを決めておく必要があります。(例/防災高校の体育館の入口前に毎日18時から19時の間待つ)

 

大地震が起こると国中がパニックになり、家族の安否がわからないと生きた心地がしません。家族で話し合って決めておきましょう。

②安否確認の手段を決めておく

電話がつながらない場合に備えて「LINEなどのSNSを利用する」、または「災害用伝言ダイヤル171」や「災害用伝言板サービスを利用する」など、決めておきましょう。

③火災を発生させない

感震ブレーカーを設置して、地震による火災を防ぎましょう。

④家具を固定する

冷蔵庫、タンス、食器棚、本棚、重たいインテリアなどは固定しておきましょう。

⑤3つの必需品を用意する

「笛」「ライト」「モバイルバッテリー」の3つは消防レスキューが肌身離さず持ち歩いている必需品です。買い揃えておきましょう。

⑥防災情報をまとめておく

ハザードマップや防災マップ、自宅付近の危険な場所などの災害情報、家族の連絡先番号やおくすり手帳など、いつでも見られるようにメモして財布に入れるなどしておきましょう。すぐに見られることが大切です。

 

命より大切なものはありません。もしものときに備えて、今できることをやりましょう。

 

 

タイチョー

株式会社VITA 代表取締役

元大阪市消防局職員/防災アドバイザー

 

元レスキュー隊員として「助かる命を助けるために」をテーマに、防災YouTubeチャンネル「RESCUE HOUSE」を運営。災害現場のリアルな声とともに、災害大国ニッポンならではの「気づき」を日々発信している。YouTube登録者29.5万人(2024年2月時点)。

 

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※本連載は、タイチョー氏の著書『消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典

消防レスキュー隊員が教える だれでもできる防災事典

タイチョー(著)
みぞぐちともや(イラスト)

KADOKAWA

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