今回は、終活において重要な「ライフプラン」の立て方について見ていきます。※本連載は、NPO法人ライフデザインセンターの編著、『旅立ちのデザイン帖―あなたらしい“終活"のガイドブック』(亜紀書房)の中から一部を抜粋し、「終活」に向けた各種の生前準備についてご紹介します。

「旅立ち」までの計画を立てる

社会で成功を収めた先人たちの多くが、ライフプラン(人生計画)を立てることの重要性を語っています。彼らはまず大きな「夢」を持ち、夢の実現に向けた現実的で綿密な行動プランとルート図を描き、資金や人材を確保し、時期に応じてそれらを投入しながら行動しています。そして、長い期間をかけて夢を実現させているのです。このことは、一握りの成功者に限られたことではありません。

 

年老いても、意欲的に新しいステージに立とうとしているあなたなら、彼らの知恵や手法を借用し、ライフプランをつくりあげることは十分可能です。しかもそれは、成功者が立てたプランや、若いときの冒険心に満ちたプランとはひと味もふた味も違う、おだやかで、心やさしく、ご家族や自分を取りまく人々とともに生きていくライフプランになるはずです。

 

たとえば、住宅や車の購入、教育資金の積み立て、あるいは海外旅行など、あなたやご家族の夢を実現させるためになにをしたらいいのか。それには、いつ、どのくらいのお金が必要になるのか、どのくらいの貯蓄が必要になるのか。そのためにどのように、どんな順番で考え、行動していったらいいのか、という計画を立てるのです。

 

これは、あなたがまだ元気ないまの時点から、旅立ちまでの期間における、自分とご家族のためのライフプランです。旅立ちまでのライフプランを立てようというと「まるで人生の最期を迎えるための計画のようだ……」と、ためらわれるかもしれません。

実現したい夢や希望を書きだす

しかし、いまだからこそ、これまで培った資源(財産や自分が持っている人間関係)を確かめながら、老いに向かって計画性を持った準備をし、それらを最大限有効に使いきっていくことができるのではないでしょうか。若いときにできなかったことが、いまだからこそ実現できる場合もあるのです。

 

老いを逆手にとった、驚くべきライフプランを仕掛け、ワクワクするような夢を実現する。それがわたしたちの「生」を輝かせるコツのひとつかもしれません。最初にまず、自分がこれから実現したい夢や希望を書きだしてみましょう

 

これからの夢や希望の例

 

●元気なうちはできるだけ働いたり社会参加したりしたい

 

●長男家族と一緒に家族旅行がしたい

 

●夫婦水入らずでヨーロッパ旅行がしたい

 

●年に一度は友人たちと温泉旅行がしたい

 

●大好きな山登りを続けるために体力を維持したい

 

●俳句教室に通いたい

 

●好きなカラオケをするためにホームカラオケを購入したい

 

●老後の趣味としてそば打ちを習いたい

 

●園芸用の農地を借りたい

 

●孫の教育資金を出してあげたい

 

●娘の海外留学を助けてあげたい

 

●自宅をリフォームして住み心地よくしたい

 

●田舎に家を買って田舎暮らしを楽しみたい

 

●車を買い替えたいなど

旅立ちのデザイン帖 あなたらしい“終活"のガイドブック

旅立ちのデザイン帖 あなたらしい“終活"のガイドブック

NPO法人 ライフデザインセンター

亜紀書房

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