空き家だった「300坪の実家」が地域貢献を果たす名物施設に…“ボロボロの旧家”を蘇らせた〈意外な方法〉とは?【空き家収益化のプロが解説】

空き家だった「300坪の実家」が地域貢献を果たす名物施設に…“ボロボロの旧家”を蘇らせた〈意外な方法〉とは?【空き家収益化のプロが解説】

とりあえず実家を相続したものの、活用できずに持て余してしまう人は少なくありません。本稿では、三木章裕氏の著書『実家の「空き家」超有効活用術』(フォレスト出版)より一部を抜粋し、300坪の実家を介護施設へと生まれ変わらせ、収益化のみならず地域貢献まで実現した夫婦の事例を紹介します。

妻からの意外なる提案

中田さんも仕事を辞めた後のあてもないときでしたので、「まあ賃貸で貸せれば、少しは収入の補填になるかもしれない」と、自宅に帰って、そんな話を奥さんにしました。

 

すると、意外な話が奥さんの口から飛び出しました。

 

「その施設、あなたがやればいいじゃない! 別に私も田舎に帰ってもいいわよ。私も実家に近くなるし」

 

「えーーっ!?」

 

中田さんは、思いも寄らない奥さんの言葉に頭が大混乱しました。確かに、奥さんも同じ奈良県民でした、たまたま東京の仕事で知り合って結婚しましたが、お互い奈良県出身というのも、意気投合した要因の1つでした。

 

「う〜ん……」

 

と中田さんが考えていると、

 

「私、通所介護施設ならやってみたいわ」

 

と畳み掛けるように言葉をつなぎました。実は、中田さんの奥さんは、子供さんが手を離れた時点から、近くの老人施設でヘルパーの仕事をしていたのです。仕事から帰ってくると、「自分の親くらいの人の面倒を見ていると、父や母が元気なのか、いつも気になるの」とよく言っていました。

 

地元の奈良に帰って仕事をすることに関しては、奥さんのほうが積極的なくらいでした。

 

しかし、中田さんはまったくの門外漢で、自分が通所介護施設の経営者になるなんてことは、到底考えられませんでした。再度、中田さんは地元に向かい、谷口さんに相談することにしました。

 

「俺がこの実家で通所介護施設するというのは可能だろうか?」

 

谷口さんは、「まったく素人のお前が突然やると言っても難しいから、ある程度、専門家のアドバイスを受けながらなら、運営は可能だろう。この辺は高齢者が急激に増えているので、施設の需要は十分ある」と話してくれました。

 

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実家の「空き家」超有効活用術

実家の「空き家」超有効活用術

三木 章裕

フォレスト出版

【放置しているだけで、年間コスト50万円以上! 実家が「空き家」になったときの有効活用法】 人口減少社会にある日本において 本格化してきている「空き家」問題。 「自分には関係ない」 と思っていたら大間違いです…

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