(※写真はイメージです/PIXTA)

令和4年4月より、老齢年金の繰下げ受給の上限年齢が70歳から75歳に引き上げられました。受給時期を後ろ倒しにして受給額を増やすこの方法は、“長生きリスク”への予防策として注目されています。しかし当然、良いことばかりではありません。そこで今回、株式会社よこはまライフプランニング代表取締役の井内義典CFPが、繰下げ受給を選択したAさん(72歳)の例をもとに、年金受給についての注意点を解説します。

年金繰下げ受給は“悪手”なのか?

否…繰下げをしたほうが手取り額も多く「長生きリスク」に備えられる

しかし、Cさんの年金の手取額を聞いた瞬間、Aさんは「そんなに少ない年金で本当に大丈夫か? 自分だったら安心できないな……」「物価が上がるとちょっと心配だし、年金だけで足りなくなったら働かないと生きていけないのではないか」という疑問も出てきました。

 

ケガをしてしまった結果、家にこもりがちになりネガティブ思考に陥っていたAさんでしたが、同級生と話したことで自分を客観視することができました。その結果、「繰下げをすると税金や社会保険料の負担は大きいけど、手取りが多いのは確かだ」「足を痛めてしまった自分の場合、働いて稼ぐなんて難しいし……Cが言うように『いつ死ぬかわからない』けれど、長生きする可能性もある。その場合は年金が多いほうが安心じゃないか」「それに年金が多いほうが、自分の医療費や介護費用のことで妻や息子たちに余計な負担を掛けなくていい。やっぱり繰下げ受給して良かったのかもしれない」と感じるようになったそうです。

 

年金は「長生きした際の保険」…受け取る前に「メリット・デメリット」を整理する

公的年金は終身で受給できることから、長生きした際の保険となります。

 

Aさんは繰下げ受給を選択した以上、もうその取り消しはできません。税金や社会保険料の負担を感じ、足の治療費もかかり、ゴルフも自由にはできなくなってはいますが、Aさんはゴルフ以外の別の楽しみをこれから見つけることにして、老後の生活を送ろうと考えるようになったそうです。

 

年金を繰下げするかしないかは、老後の計画、資産状況だけでなく、お金に対する価値観も影響しますが、受給開始時期を選択するにあたって、繰下げのメリットとデメリットは整理しておきたいところでしょう。

 

 

井内 義典

株式会社よこはまライフプランニング代表取締役

特定社会保険労務士/CFPⓇ認定者

 

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※個人情報保護のため、登場人物の情報は一部変更しています。

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