開業医の夫を亡くした77歳女性…素敵な「高級老人ホーム」での暮らしが一転、義娘の前で号泣したワケ

開業医の夫を亡くした77歳女性…素敵な「高級老人ホーム」での暮らしが一転、義娘の前で号泣したワケ
※画像はイメージです/PIXTA

開業医だった夫と3年前に死別した大倉洋子さん(仮名/77歳)。ひとりで悠々自適な第二の人生を楽しんでいましたが、背中の圧迫骨折を患ってから自由が利かなくなり、息子のお嫁さんが選んでくれたハイクラスな老人ホームに入居しました。素晴らしい場所なのですが、最近はふさぎ込んでいる大倉さん。いったい何があったのでしょうか。

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ホーム内で孤立を深めていった理由

充実した日々を送れると期待した大倉さんでしたが、1ヵ月ほどして孤独を感じるようになりました。実はこの施設、官僚と法曹関係の仕事をしていた人と奥様が入居者に多く、その人たちが中心にグループが形成されていたのです。話しかけられると最初に「ご主人は何をなさっていらしたの?」と聞かれます。「クリニックを……」と言うと、「そう、街のお医者様ね」と言葉を残し、「では、また」と去っていきます。

 

入居者と見えない壁を感じた大倉さん。何度か同じような会話を繰り返したのち、だんだんと人と話すことが怖くなり、自室に閉じこもりがちになりました。お嫁さんが遊びに来てくれても、ラウンジでは話をせず、自室まで来てもらっていました。しかし、「お義母様、いかがですか?」と尋ねてくれるお嫁さんに本心は言えず、「お陰様で幸せよ」と答えてしまいます。

本音の言えない高齢者は意外と多い

お金には余裕があるし、別の老人ホームに移りたい気持ちでいっぱいですが、一生懸命考えて動いてくれたお嫁さんの気持ちを無下にできないと、ひたすら我慢する日々の大倉さん。しかし、眠れず、食欲もめっきりなくなってしまい見る見る老けてしまいました。

 

大倉さんの抑うつ状態に気づいた老人ホームの職員からお嫁さんに連絡が行き、ようやく大倉さんはお嫁さんに自分の気持ちを吐露しました。「我慢させてごめんなさい」とお嫁さんが泣き崩れるなか、大倉さん自身も涙が止まりません。その後、精神科を受診すると、今のままでは体がまいってしまうということで、一度入院をして栄養状態を戻すことになりました。

 

家族に気を遣い過ぎて本音を言えない高齢者は意外に多いものです。本人が老人ホームに満足しているかどうか、腹を割って話せるように導くのも家族の役割と言えるでしょう。

 

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本連載は、株式会社パセリが運営する「MY介護の広場 老人ホームを探す『高級老人ホーム特集』」内の記事を転載・再編集したものです。

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