ランナーが脱ぎ捨てた3,500kg分の防寒着をリユース…SDGsに向けた「東京マラソン」の取り組み

ランナーが脱ぎ捨てた3,500kg分の防寒着をリユース…SDGsに向けた「東京マラソン」の取り組み
画像:PIXTA

毎年3月の第1日曜日に開催され、国内外から3万8,000人ものランナーが集う東京マラソン。その運営を担う東京マラソン財団は、さまざまなランニングイベントを通じた、スポーツを楽しむ場の提供、市民の健康づくり、スポーツボランティアの育成に取り組んでいる。本記事では、東京マラソンとSDGsの関係性について、同財団の経営企画室長である酒井謙介氏が解説する。

マラソンイベントで持続可能な社会構築に貢献を

東京マラソンでもSDGsの取り組みがスタートしている

 

スポーツとSDGsの関係性については、国連が「持続可能な開発のための2030アジェンダ宣言」で言及。

 

「スポーツが寛容性と尊厳を促進することによる、開発及び平和への寄与、また、健康、教育、社会包摂的目標への貢献と同様、女性や若者、個人やコミュニティの能力強化に寄与することを認識する」と掲げられている。

 

私たちもこうした認識に基づいて、ランニングイベントを通じて持続可能な社会の実現に向けどのような取組みを行っていくのか、そしてその取組みに参加者や関係者の皆さんを巻き込んでいくのかを考えながら運営にあたっている。


マラソン大会は、多くの参加者や観衆、関係者が一堂に会するマスイベントのひとつであり、運営に投入する物資とその物量に応じた廃棄物が発生する。東京マラソンほどの規模のランニングイベントとなるとその物量も膨大なものとなる。たとえば、給水の紙コップひとつとっても、大会当日用に主催者が準備する個数は92万個に達する。


大会で使用されるものは、開催のために準備され、その日一日使用して廃棄されるものも多い。廃棄物の削減はもちろん、環境負荷の少ない物資の使用やリサイクル、リユースを進めることが、SDGs的観点だけでなく、大会の持続可能性の点からも重要だ。

ランナーの脱ぎ捨てた防寒着をリユース

衣類をリユース
衣類をリユース

 

たとえば、大会では多くのランナーが、寒さを凌ぐため、スタートまで防寒着を着用し、レースが始まるとそれを路上に脱ぎ捨てていく姿が恒例となっていた。脱ぎ捨てられた衣類は回収し廃棄されていたが、これらのなかにはまだ使えるものも多数含まれていることから、東京マラソン2018から回収・選別し、リユースする取組みを行った。

 

リユースに回された衣類は3,500kgにおよび、これらは世界15ヵ国以上で古着として販売され、必要とされる方々に届けられることとなった。


今後はリユースだけでなく、回収した衣類を再繊維化する取組みの実施も検討している。

 

また、大会当日に沿道を彩る大会フラッグのリサイクルもしている。大会フラッグには大会ロゴと年号が記載されているため、これまでは大会期間の数日間掲出したのち廃棄していた。しかし、現在はこれを回収して障がい者就労施設に委託し、バッグや小物入れに縫製してもらって財団のオンラインショップでアップサイクル製品として販売している。

 

販売による収益の一部は東京善意銀行に寄付し、社会福祉施設等で活用いただくとともに、微力ながら障がい者雇用にも貢献する仕組みとなっている。

 

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    ※本連載は、SDGsを実践する企業を支援するWebサービス「coki」からの抜粋転載です。

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