不動産投資の3つのポイント
不動産投資のことを説明する前に、特に皆さんに知っておいてほしい不動産投資の3つのポイントを紹介しましょう。
1:他人(金融機関)から借りたお金で投資(購入)できる
不動産投資が株やFX、投資信託などと異なるのは、不動産事業という実業であるという点です。きちんとしたビジネスですので、毎月、いくらの家賃収入が見込めるなどの収益性が認められれば、金融機関から融資を受けて収益を上げることができます。
ところが、株やFX、投資信託は融資を受けて、投資することはできません。つまり、不動産投資のメリットの一つは、他人の資本を活用して、投資ができることでしょう。
2:他人(賃借人)からもらうお金(家賃)で借入金の返済ができる
ローン(借入金)の返済は、入居者からの家賃収入で返済します。自分で返済せずに、他人のお金で返済できるというのも魅力です。もちろん、入居者がいない場合には、家賃を得ることができません。
借入金の返済は毎月行わなければならないので、最悪、自腹を切って、借入金を返済しなければなりません。これが不動産投資の最大のリスクともいえます。だからこそ、購入した物件を魅力的にして、より多くの人に入居してもらうことが大切なのです。
3:不要になったらいつでも売ることができる
不動産は資産ですから、いらなくなったら、好きなときに売ればいいのです。
仮に買ったときよりも、安くしか売れなかったとしても、家賃収入の総額が、売却をしたときの損失を上回っていれば良いだけなので問題ありません。そのため、株などと比べて、損失が出にくいということがいえるでしょう。
利益が出るタイミングまで売らなければ負けない
投資は、そのとき自分が持っているお金(自己資金)を投じてスタートします。しかし、その投資が成功か失敗かは、投資金額を回収したときの物価に大きな影響を受けるということを考えていない人も少なくないようです。
いくら投資で収益が出ていても、物価が上がった分だけ収益が目減りしていたら、リスクを取って投資している意味がありません。
たとえば、100万円でハンバーガーが1万個(1個100円)買える時代に100万円で投資をスタートして、10年後にその100万円が130万円に増えたとします。
しかし、ハンバーガーの値段が1個150円になっていたら、130万円でハンバーガーは8666個しか買えません。実質は損をしているのです。
不動産投資の場合、家賃も売却額も物価の上昇とともに上がる傾向があるので、物価上昇の局面でも損をしにくいというメリットがあります。他の投資は利益を確定したときの経済状況に影響を受けるので、そのときのことを織り込んで投資しなければならず、利益を出すのが難しいこともあります。
一方で建物が老朽化するため、不動産を買うときよりも、売るときのほうが安くなる可能性が高くなります。そのときには、売却できそうな金額と売却までの期間の家賃収入をプラスして、売却希望金額を計算してみて下さい。
家賃収入を考慮に入れて損をするということであれば、売らなければよいのです。売却して利益が出るようになるまで、待っていれば損はしません。
所有している間も入居者がいれば、着実に家賃は入ります。そうやって、売れるタイミングを狙っていればいいのです。
細川 勝矢
株式会社不動産SOS 代表取締役会長