確定拠出年金アナリストの大江加代氏は著書『新NISAとiDeCoで資産倍増 人生100年時代の新しいお金の増やし方』(日経BP)の中で、「NISAもiDeCoも若者だけのものではない」と伝えています。40代、50代、60代はどのように使えばいいのでしょうか?この記事では、住宅ローンの返済や子供の教育費といった大きな出費が重なりがちな「家庭を持つ40代の人」が積み立て投資をする際のコツについて、本書から一部抜粋して紹介します。

無駄な支出がないか、家計簿を付けて確認

40代は家庭を持つ人だと、住宅ローンの返済や子供の教育費といった大きな出費が重なりがちです。若い頃よりも収入は増えているはずなのに、積み立て投資をする余力に乏しい時期となります。

 

投資に回す原資がなければ、積み立てをすることができません。一方で子供の教育費の山が越えた後から積み立て開始となると、積立期間も運用期間も短くなってしまいますから、できれば少しでも早く始めておきたいところです。

 

この世代は共働き世帯も多くて収入が多い、つまり支払可能額が多いので、支出の中に無駄な出費が紛れている傾向があります。家計簿を付けている人はそれをあらためて確認し、付けていない人はこの機会にぜひ付けるようにしてください。

 

コロナ禍での在宅生活の際に幾つも契約した動画視聴サービス、娯楽コンテンツサービスなどはありませんか。今もすべて必要でしょうか。ほぼ利用していないにもかかわらず、サブスク的に料金を支払っているとすれば無駄な支出と言えます。

 

他にも、あまり通っていないスポーツクラブの会員費など、自分が効用をあまり実感できていない固定費もあるかもしれません。またスマホや光熱費の料金プランの見直し、保険契約の見直しも検討したいところです。

 

最近はクレジットカードの利用明細を紙で郵送してもらうと追加料金がかかるようになってきているので、支払いの中身をよくチェックしていないという声もよく聞きます。

 

ぜひ、カード会員向けのウェブサイトやアプリで毎月の明細をチェックして、こういった無駄を見つけてください。そうして無駄を発見したら即、解約やプラン変更をして、その1万円なり2万円なりを自分たちの将来のための積み立て原資にしてください。

保有資産のうち、投資に回せる預金などはないか

積み立て原資は毎月またはボーナス時の収入だけではなく、既に保有している資産の中にもあるかもしれません。

 

子供の大学進学費用など使う予定がある資金、半年分や1年分の生活費などの緊急費用に充てる資金を除いて、寝かせているだけの普通預金や間もなく満期を迎える定期預金などがあるとすれば、それを原資にNISAやiDeCoで投資に回していくのも一つの方法です。

 

老後資金を準備することが目的であれば、まずはiDeCoでの積み立てをスタートし、さらに余力があればNISAで積み立てることをお勧めします。

 

収入が上がって所得税の税率が高くなっているケースも多い40代にとって、iDeCoの積立額がすべて所得控除の対象になることで得られる所得税・住民税軽減のメリットは少なくありません。

 

積み立て投資をしている期間に限られるメリットですから、なるべく長く享受したいものです。

 

40代で独身であれば、給与が上がったぶん経済的には余裕がある時期だと思いますので、50代のNISAの使い方のところで紹介したような(※第2回の記事を参照)老後資金づくりのスパートを、この時期からかけていくのが理想です。

 

 

大江 加代

確定拠出年金アナリスト
株式会社 オフィス・リベルタス 代表取締役

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