都道府県別「退職手当」調査…顕著な違いが明らかに
公務員の退職金は、正確には「退職手当」と呼ばれます。職員が退職すると一時金としてその者(死亡による退職の場合には、その遺族)に支給される手当であり、金額は退職事由や勤続期間に応じて異なります。算定の方法は下記のとおり。
退職手当額 = 基本額 + 調整額
基本額 = 退職日給料月額 × 退職理由別・勤続年数別支給率
調整額 = 調整月額のうちその額が多いものから60月分の額を合計した額
地方公務員と一言でいっても、「一般職員」「教育公務員」「警察職」などその職種は様々。本記事で比較するのは、上記すべての職員における都道府県別の平均支給額です。令和4年に支払われた退職手当が最も多かったのはどの県でしょうか。さっそく見ていきましょう。
総務省『令和4年 給与・定員等の調査結果等』で明らかになった退職手当の支給状況を見ていくと、平均支給額がもっとも高額だったのは1位栃木県「1,874万円」。2位愛媛県「1,629万円」、3位鳥取県「1,610万円」と続きます[図表]。
第1位の栃木県について、一般行政職に就いている職員の平均年齢は42.5歳、平均給料は諸手当も含めて35万2,911円です。国税庁の調査によると、日本人の平均給与は458万円、平均賞与は72万円ですので、単純計算で月収では32万円ほどになります。退職手当で1位となった栃木県ですが、月収については平均より少し高い程度であるようです。
退職金手当ランキングをさらに見ていくと、4位大分県「1,562万円」、5位山口県「1,547万円」と続きます。首都圏はいまだ現れません。
ようやく34位に現れるのが、千葉県「1,307万円」です。東京都は「1,012万円」で46位という結果。意外に思われる方も少なくないのではないでしょうか。