変容する「NHKの存在意義」と問われる受信料制度の正当性
結局、NHKの番組をインターネットで視聴する場合については、事実上、他のサブスクリプションサービスとほぼ同じ扱いにせざるをえないということです。
このことは、インターネットの動画配信の分野において、NHKはテレビ放送におけるような特別な位置付けを獲得するのが困難だということを意味します。
今日、インターネットを通じた動画コンテンツ視聴が急速に拡大してきており、テレビ放送の役割が相対的に低下してきているといわざるをえません。そのなかで、今後、NHKの役割も変容していくことは間違いありません。「テレビ放送」という限定された分野で、NHKのみが他の事業者と異なる特別の位置づけを与えられていることの是非、ひいては受信料制度自体の正当性が議論されることになるのは避けられません。
最高裁判所はNHKの受信料制度について合憲との判断を示していますが(最判平成29年(2017年)12月6日)、その根拠はNHKの公共放送局としての「公共性」「非営利性」「独立性」「公正性」にあります。そのような特殊性ゆえに、NHKには法律上の特別な地位が正当化されているということです。
今後も、将来にわたって「公共放送」としての存在意義を見出していけるのか、NHKは正念場を迎えているといえそうです。
荒川 香遥
弁護士法人ダーウィン法律事務所 代表
弁護士
\3月20日(金)-22日(日)限定配信/
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