「ガソリン価格モニタリング調査」の他にも…「税金の無駄遣い」の件数と金額
今回、大きく取り上げられているのはガソリン価格モニタリング調査ですが、実際には、それ以外にも、会計検査院は多数の指摘を行っています。
会計検査院の検査は、以下の5つの観点から行われています。
1. 正確性:決算の表示が予算執行など財務の状況を正確に表現しているか
2. 合規性:会計経理が予算や法令等に従って適正に処理されているか
3. 経済性:事務・事業の遂行、予算の執行がより少ない費用で実施できないか
4. 効率性:同じ費用でより大きな成果が得られないか、費用との対比で最大限の成果を得ているか
5. 有効性:事務・事業の遂行及び予算の執行の結果が、所期の目的を達成、または効果を上げているか
このように、会計検査院の検査は、違法な行為だけでなく、「不当」な行為までをも対象として、5つの観点から多角的に行われています。ただし、法令や政策自体の当否にまで踏み込むことはありません。あくまでも、法令や政策が適正なものだという前提の下で、その執行段階について検査が行われるということです。
そして、会計検査院の令和4年(2022年)度決算検査報告によれば、事項別の件数は[図表]の通りです。
会計検査院が公表した「検査結果の概要」をみると、省庁ごとの指摘事項につき、それぞれ詳細なまとめが掲載されています。前述の資源エネルギー庁の「ガソリン価格モニタリング調査」についても、「検査結果の概要」のなかで6ページにわたって検査結果を説明しています。
指摘事項のなかには、社会保障関連の給付や交付金の過大給付や給付ミス、国の公共事業の発注額が不適正だったケース、公共事業の目的が達成できず無駄になったケース等が含まれています。
しかし、前述したように、会計検査院による検査は、法令や政策自体の当否にまで踏み込むものではありません。したがって、政策自体の当否も含めた本質的な意味での「税金の無駄遣い」まで含めると、580億円よりももっと多くなる可能性が考えられます。
国の税収は増え続け、2022年度は過去最高の71兆円に達しました。しかし、国民の所得は伸びず、税負担の増大と物価高騰が、国民生活に重大な影響を及ぼしています。しかも、国の財政赤字も膨大な額になっています。
そんななか、限りある税収が有効に使われているかということは、厳しくチェックされなければなりません。税金の無駄遣いがある一方で、本当に必要なところに税金が使われていない可能性は常にあります。政府には、本質的な意味での「税金の無駄遣い」がないか、より有効な税金の使い方がないか、たえず緊張感をもって吟味することが求められています。
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