(画像はイメージです/PIXTA)

多くの人は60歳で定年退職するが、年金がもらえるのは原則65歳から。この「空白の5年間」を収入なしで過ごすのは不安だが、かといって年金を繰上受給すれば、以後もずっと年金額が減額されてしまう。そんな悩みを解決する、定年後の賢い働き方を見ていこう。※本連載は、頼藤太希氏監修のMOOK『定年後のお金の不安がなくなる本』(晋遊舎)より一部を抜粋・再編集したものです。

ゆとりある老後に必要な「労働収入」を知っておこう

◆定年後「年金のみ」で暮らすのは厳しいが…

「老後2000万円問題」で話題になったのは、老後の収支が毎月5万円ほどの赤字になるという総務省の統計結果によるものだった。

 

令和4年分の統計においても、65歳以上の無職夫婦世帯の収支は毎月2万3000円の赤字である。老後を年金のみで暮らす場合はゆとりがなく、生活を切り詰めるか、資産を取り崩すか、いずれかの選択をしなければならないだろう。

 

とはいえ、赤字額は決して大きくないため多くの収入を得る必要はない。元気なうちに、赤字を補填する程度に稼げば十分なのだ。

 

 ※総務省統計局家計調査(家計収支編)令和4年分より
[図表1]老後の収支…年金だけでは厳しい ※総務省統計局家計調査(家計収支編)令和4年分より

 

※国税庁「民間給与実態統計調査令和3年分」より
[図表2] 定年後の年収…ゆるく働いてOK! ※国税庁「民間給与実態統計調査令和3年分」より

 

 

[図表3]

 

 ゆとりある老後  38万円必要 → 年金22万円+労働16万円

 

 平均的な老後   26万円必要 → 年金22万円+労働4万円

 

平均的な老後生活には約26万円、ゆとりある老後には約38万円が必要とされている。年金収入が平均の22万円と仮定すると、平均的な老後を過ごすために必要な労働収入は毎月たった4万円である。たくさん稼ぐような働き方は不要。

 

◆老後2000万円問題、難しく考えなくて大丈夫!

令和元年、金融庁の市場ワーキング・グループ報告書で、老後資金が2000万円不足すると話題になった。

 

それ以降「老後2000万円問題」という言葉がひとり歩きし、将来に不安を抱いている人も少なくない。ただし、この報告書をしっかり読んでみると年金収入だけで生活する場合は毎月5万円の赤字が発生し、定年後30年生きるならという前提の試算結果に過ぎない。

 

例えば70歳まで働き、年金受給開始を5年繰り下げれば年金額は42%増加する。年金額が平均の22万円の世帯の場合、増額は約9万円となり、赤字の心配はなくなるのだ。

 

年金を繰り下げない場合でも、年金に加えて労働収入が5万円ほどあれば平均的な老後生活を送ることは難しくない。定年が60歳だった時代よりは長く働くことが普通にはなっているものの、たくさん働く必要はない。ゆるく働き続けることが大切だ。

 

次ページ働き続けやすくはなったけど…再雇用は「収入減」に注意!

※本連載は、頼藤太希氏監修の書籍『定年後のお金の不安がなくなる本』(晋友社)より一部を抜粋・再編集したものです。

定年後のお金の不安がなくなる本

定年後のお金の不安がなくなる本

頼藤 太希 監修

晋遊舎

「老後資金2000万円問題」や年金制度改革、昨今の物価高など、定年後のお金に不安を感じる出来事が続いています。 しかし、年金や退職金、資産運用、医療費、家計管理など、やるべきことさえがわかれば、そんな不安も減らせま…

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