(※画像はイメージです/PIXTA)

消費税の「インボイス制度」が2023年10月から施行されます。資源エネルギー庁によれば、その影響により電気代が「総額58億円」値上げになると試算されています。どういうことなのか、インボイス制度のしくみにも触れながら説明します。

電気代の値上げ予想は「総額58億円」

インボイス制度の施行によって生じる電気代の値上げは、2023年2月17日の衆議院財務金融委員会での資源エネルギー庁長官の答弁によると、以下の通り「総額58億円」になると試算されています。

 

・10kW/h未満の太陽光発電設備:15億円

・10kW/h以上の太陽光発電設備:39億円

・その他の再生エネルギー:4億円

 

これを機械的に試算すると「1kW/hあたり0.007円」の値上げになるとのことです。ただし、実際の金額はこれよりも大きくなる可能性も考えられます。

損失を「誰が負担するのか」という困難な問題

「電気代の値上げ」で対応するという案については、パブリックコメント(意見公募手続き)にかけられ、そこで様々な意見が出されました。

 

そのなかで多かったものの一つが、他の事業者との間の公平を欠くのではないかという指摘です。すなわち、インボイス制度の下、免税事業者との取引で「仕入税額控除」ができず、消費税を余計に支払わなければならなくなるのは、大手電力会社だけではありません。それなのに、大手電力会社だけが「電気料金の値上げ」という形で損失の補てんしてもらえるというのは公平性を欠くのではないかという指摘です。

 

しかし、他方で、FITの制度においては、電力会社は余剰電力を買い取らなければならない法的義務を負っています。つまり、電力会社は電力の「買い取り」を拒否することができないのです。したがって、電力会社の損失について、電気代値上げかどうかは別として、何らかの形で救済するべきという理屈も成り立ちえます。

 

以上を踏まえて、経済産業省・資源エネルギー庁は、パブリックコメントにおいて、以下の回答を示しています。

 

【経済産業省・資源エネルギー庁の回答】

「法律に基づく再エネ電気の買取業務を行う中で、仕入税額控除ができないことにより、やむを得ず生じる、買取に要する追加的な費用については、法律に基づく再エネ電気の買取業務の継続が困難とならないよう、資源エネルギー庁審議会における公開の議論を経て、2023年度についてはFIT制度において対応することが取りまとめられました。今般の改正内容は、こうした審議会における取りまとめを尊重したものとなります。」

 

「引き続き、課税事業者のインボイス登録に関する周知等を通じて、インボイス制度の導入に伴う買取に要する費用への影響の抑制に取り組むとともに、2024年度以降の負担のあり方については、審議会での議論を通じて丁寧に検討してまいります。」

 

結局、2023年度分については、電気代に上乗せして徴収する形がとられることになります。しかし、2024年度以降の負担のあり方については、今後、改めて検討がなされるということです。

 

多くの国民の納得を得られ、かつ、電力会社に過大な負担を負わせないようにするにはどうすればよいのか、政府・国会は難しい判断を迫られています。

 

 

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