※画像はイメージです/PIXTA

日本と同様、このところ異常気象や自然災害が多発するニュージーランドでは、不動産市場も失速傾向で、コロナの時期よりさらに冷え込んでいます。とはいえ、エリアによっては売買に勢いが感じられるところもあります。このような状況下、不動産購入に踏み切るためのポイントを現地バイヤーが解説します。※本記事は、2023年8月6日現在の情報に基づいて執筆されています。

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    異常気象のたび「不動産の立地」の重要性を痛感

    日本のみなさま、残暑お見舞い申し上げます。日本では、大型台風の影響で停電が発生している地域もあると聞きますが、記録的な猛暑のなか、冷房が使えない、お風呂も入れないともなると、本当にお気の毒で心が痛みます。

     

    南半球で真冬のニュージーランド・オークランドでも、豪雨が続き、気温も朝晩は10度下回ります。日中も晴れたかと思えば、突然雹が降るなど、寒く憂うつな日々が続いています。

     

    雨が続き、近年の異常気象や自然災害のニュースを聞くと、不動産の購入における着目点として、外観の美しさや室内の利便性も大事な要素ではあるものの、近隣に山や崖、川があるかなど、自然の状況を考慮して物件を選ぶ重要性を再確認しています。

     

    高台や海・川などの位置関係、地盤の強度については、市役所が発行する資料に記載があります。これは、私たち不動産のプロだけではなく一般の方も目を通すことができるため、入居を考えるなら必ず目を通し、家の状況を把握したうえ、購入・賃貸契約をすることが必須だといえます。

     

    とくにオークランドは坂が多く、斜面にも家が建設されています。いざというときのための保険加入も必要ですから、補償される内容を把握したうえで加入しましょう。

    NZ不動産市場「売り物件少ない」との報道もあるが…

    今年の不動産市場は、コロナウイルスが流行してロックダウン真っ只中だったときよりも陰りが出ており、苦戦中であるといわざるを得ません。

     

    住宅ローンの金利も7%を超え、ファーストホームバイヤーにとっては厳しい時期となりました。メディアでも、売り出される物件数の低下、不動産価格の低下がしきりに報道されています。

     

    しかし、これはあくまですべてのエリアでのこと。私たちの営業エリアの市場は、7月中旬頃から少しずつお客様の反応も多くなり、オファーも出て、売買の成立件数も増加しています。

     

    販売件数も徐々に増え、オファーも出て、契約は成立。価格の伸びはいつものいつも通りとはいきませんが、競争相手が出てくると、オークションのように価格は伸びていきますし、単独オファーでも、決して底値でのオファーではありません。とはいえ、オーナー様の期待価格ギリギリでの成立が現状です。

     

    マイホーム購入も、確かにいまは金利上昇によって苦しい時期になっています。しかし、家賃も高騰しているため、長期的に考えれば、マイホームを手に入れたほうがお得になります。多少無理をしてでも、夫婦共働きで生活設計を築いていく若い家族の奮闘を目の前にして、なんとか好条件で価格がお手頃のものを見出し、ご案内できるよう努めているところです。

     

    購入を絶対あきらめず、期待値を少し下げることによって、マイホームは手に入ります。すべての希望を満たすものを探していては、なかか実行へと進めません。金利は高くても物件価格が低下しているこの時期を逃すと、一生家が買えない状況へと陥る可能性もあります。購入希望者の方は、マインドを切り替えて検討していただければと思います。

    不動産の売買、「ITツールで瞬時に完了」の未来も近い!?

    閑散期であるこの時期は、トレーニングや研修の時期でもあります。筆者の場合は、弊社グループの物件検索やマーケティングツールに使われている社内システムの変更があるため、使用方法を学ぶことになりました。

     

    以前のツールも充分に使いこなせていなかった筆者としては、新システムをみんなと一緒に学べるちょうどいい機会だと考え、気合が入っています。とはいえ、使いこなすのはやはり難しく、ちょっとした操作で大事な情報を漏らしてしまうリスクもあることから、常に緊張状態です。

     

    また、これまでは社内用の情報として「この物件は〇〇NZドルから〇〇NZドルの間の価格帯で販売を期待している」といった、幅のある数字が出ていました。しかし、新たなシステムでは価格に幅がなく「〇〇NZドル」という1つの価格のみの表示です。

     

    機械の判断は、0か100かがはっきりしています。「50」「75」といった間を取った数値はマニュアルになく、柔軟に物事を進めていくには厳しくなるかもしれません。

     

    今年の後半は、導入された新システムにおいて、従来の販売テクニックをどこまで使えるか、あるいは、いかにこのシステムを使いこなすか、といった点が課題になりそうです。

     

    このような流れのなか、画面上の画像や映像を見ただけで、ワンタッチでオファーを出し、その場で契約書を処理・すぐに契約へ…といった、従来では想像できないスピードでの手続きが、もうじき現実になるだろうと感じています。

     

    いずれはセールスマンの営業トークすら不要になりそうな気もしますが、それはもう少し先のことで、当面は人の心と人の思考が求められることを信じ、日々の仕事にいそしんでいるのです。

     

     

    一色 良子
    Goo Property NZ LTD 代表取締役社長
    Harcourts -Shelter Realty Ltd 所属

     

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