期休暇中の子どもの昼ごはんは毎日悩みの種。夜ご飯と合わせて、もうネタ切れ……と嘆く方も多いのではないでしょか。そこで今回は、看護師であり栄養カウンセラーであるちはやさんに、夏休みのおすすめ昼ごはんメニューやしっかり摂りたい栄養素など、働くママが長期休みを乗り切るためのヒントについてお話をうかがいました。
もうダメ、限界…親を悩ます「夏休み中のお昼ごはん」簡単に栄養のバランスを整える方法【看護師・栄養カウンセラー解説】 ※画像はイメージです/PIXTA

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夏休みのお昼ごはん、糖質のとりすぎに注意!

現代人の食事は、お子さんに限らず大人も糖質や脂質に偏りがちです。とくにラーメンやチャーハン、そうめんなどの単品料理は、タンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素を十分摂取することができません。

 

糖質や脂質ばかりとっていると、カロリーは足りているのに細胞が健全に活動するために必要な栄養素が不足している「新型栄養失調」と呼ばれる栄養欠乏状態に陥ってしまうことがあります。

 

また、糖尿病でもなく、インスリン治療をしているわけでもないのに低血糖になってしまうことがあります。低血糖の中でも特に気を付けたいのが「反応性の低血糖」です。

 

「反応性低血糖」とは、食事をすると血糖値が急激に上昇します。そしてそれに反応する形で、今度はインス食事のあと、まず血糖値が急激に上昇します。そしてそれに反応する形で、今度はインスリンが異常に大量に分泌されます。その結果、急上昇した血糖値が今度は急激に降下して、もとの血糖値を大幅に下回ってしまうのです。

 

つまり「反応性低血糖症」というのは、血糖値が低い状態を指すのではなく、インスリンの分泌異常によって、血糖値が乱高下して正常範囲内に維持できない状態ということ

 

主に食べるスピードが速い、主食や甘い物の摂りすぎなどが原因でおこります。食後にもかかわらず空腹感を感じたり、吐き気、疲れやすい、眠気、頭痛、キレやすい、イライラする、集中力低下、冷や汗、消化不良など症状は様々です

 

「反応性の低血糖」の場合は、食後の高血糖を起こさないようにすることが大切になります。たとえば、

 

・甘いもの、砂糖の多い食べ物を減らす

・早食いをやめる、よく噛んで食べる

・血糖値をゆっくり上げていくような食べ方(タンパク質、野菜、海藻、きのこから先に食べ始める=ベジファースト)

・精製度の低い炭水化物を適量とる

 

といったポイントが挙げられます。

 

給食がないと不足しがちな栄養素

文部科学省の報告書によると、給食のない日はとくにカルシウムと鉄が不足しやすいと言われています。

 

また、糖質の摂取量が多い人ほど意識して摂ってほしいのが、ビタミンB1とマグネシウムです。この2つは糖質をエネルギーに変えるために必要な栄養素で、不足しているとエネルギーを作ることができないのでず、その結果体がエネルギーを求め、糖質を欲してしまうという悪循環に陥ってしまいます。

 

夏休みの昼ご飯に取り入れたい栄養素・食材

成長期のお子さんの場合は、エネルギー代謝を促進したり丈夫な骨をつくるためにも、ビタミンB1とマグネシウムにくわえて、タンパク質、カルシウム、鉄、ビタミンDなどもしっかり摂りたい栄養素です。

 

マグネシウムの多い食材

【穀類】発芽玄米・ライ麦パン

【海藻】干しひじき・あおさ・昆布・ワカメ・海苔

【豆類】納豆・豆腐・大豆

【魚介類】干しエビ・しらす干し・あさり・ししゃも

【野菜】切干し大根・ほうれん草・えだまめ・ゴボウ

【ナッツ類】アーモンド・カシューナッツ・ヘーゼルナッツ・ピーナッツ

 

ビタミンB1の多い食材

【肉類】豚の赤ヒレ肉・豚のもも・鶏レバー・豚レバー

【魚介】たらこ・うなぎのかば焼・かつお節

【穀類】米ぬか・小麦はい芽・そば・全粒穀物

【豆】大豆製品・豆腐・豆乳・ナッツ類

【野菜】夏野菜(とうもろこし・枝豆)

 

1回の食事で栄養素を摂らないといけないの?

これらの栄養素を摂取するには昔ながらの日本食が理想的ですが、平日のお昼ごはんに毎回用意するのは大変だと思います。1回の食事で全部摂らなくても、昼食で食べられない分は朝食と夕食で補ったり、あるいは週末の食事で多めに摂ったり、1日から1週間のあいだで総摂取量を調整すれば問題ありません。

 

また、無理なく継続できる方法でやってみるのもポイントです。あまり美味しくなかったり、値段が高かったりすると長続きしにくいもの。たとえば、ご飯を炊くときに「にがり」を混ぜる、おにぎりにゴマやのりをつけるなどは手軽にできるのでおすすめです。

 

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