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2.「未来志向の人事評価」
指示ゼロ経営では、未来志向で自分たちのチームを評価します。評価に用いる思考ツールは「何を」「何に」「どの様に」の3点セットです。
「何を」
社長、上司も加わり、3ヵ月に1度ほど、チームの状態をチェックします。真っ先にチェックするポイントは、「統合プロセス」の階層1……思い、価値観に基づく行動ができているかどうかです。つい、土台となる思いや価値観を 飛ばして、階層3……「方法」だけに目が行きがちなので注意が必要です。
「何に」
現状を確認したら、3ヵ月後にチームはどうなっていたいか、何ができるようになっていたいか、理想を描きます。
「どの様に」
理想を実現するために、メンバー一人ひとりがやることを決めます。
ある会社では、指示ゼロ経営を導入して1年が経ちました。この1年間を振り返る会議が設けられ、私も同席しました。同社が大切にしている思い、価値観は「共創」です。会議が始まる前の雑談中に、ある社員さんが「そんなに成長していないんじゃない?」と自信なさげにつぶやきました。しかし実際は、多くの成長が見られました。
1年前は、自分の仕事しか見えていませんでした。困っている仲間がいても助けないどころか、仲間に関心を持っていないので、困っていることすら気付かなかったと言います。今では、日々、「調子どう? 大丈夫?」と仲間に確認をしたり、「倉庫に行くけど、何か必要なものある?」と聞くようになったと言います。
3ヵ月後の理想では、「日常業務だけでなく、経営計画の内容に関しても、仲間の進捗を意識できるようになりたい」という意見や、「勉強会をして、仲間から学ぶ機会をつくりたい」という意見が出ました。これらを、今後3ヵ月間の成長課題に設定し、そのための計画を立てました。
振り返りは社員主体で行いますが、社長、上司も加わり、客観的な視点から指摘とアドバイスを与えることが大切です。自分たちのことは客観的に見ることができず、過小評価をしたり、逆に、自分たちに都合よく評価をしたりしがちだからです。
自己評価が習慣化されると、自律的に学習するチームになりますし、チームの成長を確認でき、自信を持てるようになります。チームの定例行事として、定期的に開催することをお勧めします。
米澤 晋也
株式会社Tao and Knowledge代表
株式会社たくらみ屋代表
一般社団法人夢新聞協会理事長
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