米ドル/円は再び「1ドル151円」へ?…“歴史的円安”が始まった1年前との共通点・相違点【国際金融アナリストが解説】

7月25日~31日の「FX投資戦略ポイント」

米ドル/円は再び「1ドル151円」へ?…“歴史的円安”が始まった1年前との共通点・相違点【国際金融アナリストが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

足元の米ドル/円について、マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏は「米ドル高値を更新した1年前とほぼ同じ動きをみせている」といいます。米ドル/円は昨年と同様、151円を目指してさらなる円安が進むのでしょうか。1年前と足元の米ドル/円の共通点・相違点から吉田氏が考察します。

今週の注目点…FOMC、そして日銀会合

今週は、水曜日がFOMC、木曜日がECB理事会、そして金曜日は日銀の金融政策決定会合といった具合に、日米欧の金融政策の会合が続くところとなります。それ以外に、木曜日、27日は米国の4~6月期のGDP成長率(速報値)の発表も予定されています。

 

金融市場が過敏に反応する、米国など主要国の金融政策、そして「世界一の経済大国」である米国の景気についての代表的な指標の発表が続くことになるわけです。以下で、そういった注目イベントについて個別にみて見たいと思います。

 

■FOMC

0.25%の利上げがほぼ確実視されています。ただ、次回の会合での利上げについては見方が分かれています。

 

このため、次回以降の利上げ見通しについて、FOMCの声明やパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長の記者会見などを受けた、今後の利上げ見通しが米金利の反応を通じた米ドル/円の行方に影響することになりそうです。

 

■米4~6月GDP

今のところの事前予想は、前期比年率で2%以上。3月の金融システム不安を受けた米景気後退(リセッション)への懸念の後退を確認することになりそうです。

 

また、米国の経済成長率が潜在成長率とされる2%以上を推移するなかでは、経験的には株価の急落も起こりにくいということがあります。

 

■日銀の金融政策決定会合

日銀の政策判断を巡る状況は、物価高、株価の一段高、円安再燃などといった変化が少なくありません。こういったなかで、金融緩和の修正が注目されているわけですが、最初の政策変更となりそうな対象として注目されているのが、YCC(イールドカーブ・コントロール)のなかで行われている10年債利回り上限の見直しです。

 

ただこれについて、最近の植田総裁の発言や一部報道などから、7月末の会合での見直しはなさそうとの見方が有力になっています。

重要イベントは多いが…「円安の再燃」は限られるか

以上、今週予定されている注目材料を、主なものについて個別にみてきました。今週は、これらの注目イベントの結果を受けて、値動きが大きくなる可能性があるでしょう。

 

ただし、すでに見てきたように、米ドル買い・円売りへのポジションの傾斜が大きいこと、そして米利上げも終盤にあるといった見方に大きな変化がない限り、これまで比較的似たプライスパターンが展開してきた米ドル/円だったものの、1年前に比べると米ドル高・円安の再燃には自ずと限度があるのではないでしょうか。

 

米ドル/円にとって、142円はテクニカルに重要な分岐点と見られます。ただそんな142円を超えることがあっても、これまで見てきたことからすると米ドル/円上昇は限られる可能性があるのではないでしょうか。

 

以上を踏まえると、今週の米ドル/円の予想レンジは138~144円で想定したいと思います。

 

 

吉田 恒

マネックス証券

チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長

 

※本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

 

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