7月18日~24日「FX投資戦略」のポイント
〈ポイント〉
・先週の米ドル/円は137円割れ近くまで急落。米金利低下や日本株下落をきっかけに、円「売られ過ぎ」の反動が広がったことが主因か。
・一時米7月利上げ「打ち止め」観測で米金利低下が拡大。ただ金曜日は利上げ長期化説が再浮上といった具合に、米金融政策を巡る思惑は振れが激しい。
・個人的には「米金利上昇=米ドル高」再燃は限られると予想。今週の米ドル/円は136~141円中心での展開を想定。
先週の振り返り…米ドル/円は137円割れ近くまで急落!
先週の米ドル/円は急落。140円の大台を割り込むと、一時は137円割れ近くまで一段安となりました(図表1参照)。6月末にかけて、米ドル/円は145円まで上昇したわけですが、なぜ先週は米ドル急落へと一変したのか。
米ドル/円が下落へ急転換したのは、それまで連動してきた米金利や日本株が下落に転じた影響があったと考えられます。
ただそれにしても、一時137円割れ近くまで米ドル急落となった動きは、米金利低下や日本株の下落で説明できる範囲を超えるものでした(図表2、3参照)。では改めて、なぜ米ドル/円は先週一段安となったのか。
米ドル/円が米金利などから大きくかい離して急落に向かったのは、2022年10月に151円で米ドル高・円安が終了した直後にも見られた現象でした。
当時は、1990年以来約32年ぶりといった歴史的な米ドル高・円安が展開するなかで、さすがに円の「売られ過ぎ」懸念も強くなっていました。このため、米金利低下で説明できる範囲を超えた米ドル急落が起きたのは、「売られ過ぎ」の円の買い戻しが殺到した影響が大きかったのではないかと考えられました。
ヘッジファンドなどの取引を反映するとされるCFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の円ポジションは、先週にかけてそんな2022年10月に記録した以上に売り越しが拡大しました(図表4参照)。要するに、円の「売られ過ぎ」懸念がかなり強くなっていた可能性があったわけです。
そういったところに、米金利低下や日本株下落に連れる形で米ドル安・円高への動きが起きたことから、「売られ過ぎ」となっていた円の買い戻しが急拡大し、米ドル/円の急落になったということでしょう。
実は、2022年10月にかけて151円までの歴史的な米ドル高・円安が展開したなかでも、7月から8月初めにかけて米ドル/円は140円手前から130円割れ寸前まで約10円急落しました。
そんな「7月の円高」といったアノマリーなども、先週円の買い戻しを急がせ、米ドル安・円高が急加速する一因となった可能性はあったかもしれません(図表5参照)。
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