同僚の女性の「プチ家出」がうらやましい
こんなに余裕ない生活をしていると、なんで子どもを預けて仕事しているんだろうと、ふと思うことがあります。子どものいる女性がなぜ働きにくいのでしょうね。シングルインカムで生活できない社会だからですよね。
1日12時間近く、子どもは保育園で他人と過ごす。子どもが起きている間に顔を合わせるのは1日3~4時間くらい。その数時間は、ご飯、風呂、次の日の支度で終わってしまう。「早寝早起き朝ごはん」って、分かるけど、そう言われても困りますよ。無理です。
子育て中の同僚の女性がうらやましいんです。彼女は育児や家事に疲れるとプチ家出するそうで。息子くんが小さい頃から、子育てや家事に疲れると、ビジネスホテルに泊まりに行っちゃうんですよ。彼女が家出すると、息子くんは「この世の終わり」という顔をするらしいです。でも、「ちょっと、もうダメ。サヨナラ」と言って彼女は家を出るんですって。ああ、私もお金があったらな……私もそうしたいです。うちの家計を考えたら、無理です。
新幹線に乗りたい。地元でない空が見たい。そう思うんですが、今は、自宅から3~4キロ離れたところに行っただけで「ああー、出かけた」と思ってしまうんです。
思い返せば、娘を産んだ産婦人科病院を退院する前日、どうやら娘は生後4日目にして、私をママだと分かり、私が少しでもいなくなるようなら、それを察知するようになってしまったようです。娘はパパがいても、おばあちゃんがいてもダメ。ママ以外は人にあらずという感じで。乳幼児に慣れている私の母が抱っこしてもダメでした。
少しでも私から離れると、ずっとギャンギャンと泣き続け、私が抱っこした瞬間に泣き止むんです。なんで私ばかり大変になるの? そう思うと、うんざりしてしまうんです。
この時、私は気づいていなかったけど「産後鬱」だったんです。私は、少年団とかボーイスカウト、ガールスカウトも好きで、ボランティア活動も大好き。子どもと接することが好きだったはずなのにと思うと、自分の子のことで鬱になるなんてショックでした。