写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏が、フィリピンの現況を解説するフィリピンレポート。今週は日本でも話題となっているイールドカーブについての、フィリピン中央銀行の施策を中心にみていきます。

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国際通貨基金(IMF)フィリピン代表の提言

国際通貨基金(IMF)のフィリピン代表は、デジタル経済の推進には電気通信セクターへの投資が必要であり、ブロードバンドのカバレッジ拡大と国内の接続強化に力を入れるべきだと述べました。また、外資による100%所有権を許可する修正公共事業法の実施が重要である点も指摘しました。再生可能エネルギーへの転換投資も重要であり、気候変動の影響を最も受けやすい国の一つであるフィリピンは、外国人投資家の関心を引くために良質なプロジェクトを準備する必要があるとしています。

 

さらに、IMF代表は、政府は税制を見直し、税収を優先分野への投資に活用することを検討すべきだと提案し、炭素税の導入も潜在的な可能性があるとしています。フィリピン財務省も炭素税の実現可能性を検討しており、パリ協定の下での二酸化炭素排出削減目標を支援するための政策と位置付けています。

 

ちなみに、IMFは、今年2023年のフィリピン経済の成長率を6%、2024年は5.5~6%と予想しています。一方フィリピン政府は、今年と来年のGDP(国内総生産)成長率を6~7%を目標としています。

 

IMFからの提案に加えて、フィリピンの持続的な成長のためには、主要なインフラプロジェクトへの投資が重要であり、空港、港、地下鉄やその他の鉄道、有料道路、橋などの能力拡充が必須です。これを後押しする政策が、マルコス大統領のニックネームBBMから命名された”Build Better More”です。この政策は、前ドテルテ大統領のBBB(Build Build Build)政策を引き継いだものです。

 

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※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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