学用品の整理・収納ポイント
お子さんひとりでは難しいので、大人が一緒になって片付けやすい環境を作りましょう。子どもは自分で決めたほうが後々片付けてくれるので、親が決めるのではなく、なるべく一緒に決めるのがおすすめです。
収納場所を作るポイントは、見栄えよりも取り出しやすく片付けやすいこと。子どもにとって一番取り出しやすいのは高すぎず低すぎない「ゴールデンゾーン」と呼ばれる中間の高さです。お子さんの身長に合わせて、安全面からも背丈より上は物を置かないようにしましょう。
3段の棚だったら、上の段は目線の高さは軽いもの、一番取り出しやすい真ん中はよく使うもの、下の段は重いものを置くと良いでしょう。また、学用品の収納はオープンの見える収納がおすすめです。
環境を整えたら、しばらく様子を見てください。それでもまだうまく片付けられないこともあります。そんなときは、お子さんを叱るのではなく、どこをどう変えたら片付けやすくなるのか、一緒に収納場所を見直してみてください。
もしも、おうちの中が散らかっているようであれば、子どもの学用品スペースを作るために、大人の片付けからはじめましょう。
プリント類の整理収納術
①プリントを出す習慣をつける
まずは、お子さんが学校でもらったプリントをきちんと出してくれるように、1年生ときから声掛けして、プリントを出す習慣をつけましょう。
②もらったプリントを4つに分類
・提示するもの…月間予定などです。
・提出するもの…なるべく早く記入してお子さんに渡してあげましょう。
・保管するもの
・破棄するもの…いらないものは思い切って捨てましょう。
③「お便りボード」に掲示
掲示するプリントは、片付けてしまうとうっかり忘れてしまうおそれがあるので、壁や冷蔵庫に貼っておきます。掲示してみんなで共有することで、ほかの家族にも当事者意識を持ってもらえるという利点もあります。一緒にカレンダーも置いておくとスケジュール管理に便利です。
今後は小中学校のお便りが紙からアプリに移行する動きもあり、アプリでの発信も増えていくでしょう。アプリの導入がなくても自分でプリント類を写真にとってスマホで管理するなどのペーパーレスの方法も良いでしょう。お便りボードも日課表や時間割などの掲示に使ってもいいかもしれません。
④ファイルに保管する
保存するプリントはあまり枚数がないと思いますので、ファイルなどにしまっておくとよいでしょう。
子どもの絵や作品の整理方法
我が家では、子どもと一緒に写真に撮って残しています。また、動画で残すのもおすすめで、子どもに制作のポイントを説明してもらうなどして録画しておくと、よい思い出になります。それで親子とも満足すれば破棄してもよいと思いますし、小学校6年間でも段ボール一箱ほどなので残しておいてもよいでしょう。
親からすれば、子の作品はどれも可愛らしいものですが、中には子ども自身は納得できていないものあるようなので、そういったものは捨ててもよいかもしれません。
おすすめの整理収納グッズ
無印などで売っている引き出し収納に、別売りの整理収納ケースを組み合わせると便利です。我が家では、ノートや鉛筆、消しゴム、ノリなどの消耗品や、図工で使う新聞紙やモール、ペットボトルのキャップなどをストックしています。急に必要になっても対応できるのでおすすめです。
教科書などの収納には、ファイルボックスや仕切りのある衝立が便利です。底の部分が奥になるように置いて使えば、教科書が奥でとまります。また、ラベリングしてあげると、学校のものや塾のものなどを分けて片付けやすいのでおすすめです。
どんな子も片付けられるようになる
お子さんが忘れ物をするとつい叱ってしまいがちですが、それでは大人も子どももストレスがたまってしまいます。どうすれば片付くかを一緒に考えて、片付くと忘れ物が減ってメリットが増えるということを実感することが大切です。すぐには難しいですが、スモールステップで親子一緒に成功体験を積み上げていってほしいと思います。
また、忘れ物の原因には、連絡帳がうまく書けていないということもありますので、場合によっては学校の先生とも連携してみてください。ひとりで頑張りすぎず、周りに頼ってみるのもひとつのポイントです。
【話を伺ったのは】
ゆう/整理収納アドバイザー
整理収納AD1級、発達支援教育士、整理収納教育士で2児の母。子も大人も頑張りすぎない収納術を発信し、雑誌やテレビなどのメディアで活躍中。