読み聞かせのコツ
①絵本と実際の経験を結びつける
子どもの体験に関係のある絵本を読むときは、読み始める前に、「この前登った山みたいだね」「昨日食べたカレーと同じだね」などのように声掛けして上げると、子どもたちがより絵本に興味を持ってくれます。
読み終わったら、特別な声掛けをしてあげなくても「はい、おしまい」で大丈夫です!もし余裕があれば、そのあとで、たとえば雨が降ったら「絵本で見た雨と一緒だね」というふうに、絵本と実際の経験とを結びつけてあげてください。そうすることで、本を読むのが面白いと感じるようになったり、わからないことがあったときに本で調べる習慣につながっていきます。
②集中させて読み聞かせなくてもOK
また、読み聞かせのときには、いつもきちんと子どもの隣に座って、集中させて読み聞かせなくてもOKです!親が一緒に読みたいと思う本を、「面白そうだな」などと言いながら、子どものそばで1人で声に出して読んでみてください。子どもから聞きに寄って来てくれることもありますし、近くに来なくても子どもは意外と聞いていてくれています。
途中で読み終わったり、すぐ次の本へいってしまったりしても大丈夫。気楽な気持ちで読んであげるほうが、読み聞かせを長く楽しめるはずです。
年齢別「読み聞かせ」におすすめの絵本
0歳におすすめの絵本:「おつきさまこんばんは」
どーんと出てくるお月さまの大きな顔に子どもたちが笑ってくれます。0歳の子どもは大きな顔や赤い色のものが大好き。
1歳におすすめの絵本:「こーちょこちょ」「くるりんぱくっ」
どちらも体験がベースとなって、子どもたちが楽しめる絵本です。
2歳におすすめの絵本:「ふうしてあそぼ」「おべんとうバス」
ふーっと息を吹いたり、「はい」と言えたり、できることが増えてくる時期におすすめです。
3歳におすすめの絵本:「はっはっはくしょーん」
くしゃみをする経験から、絵本の面白さがわかります。
4歳におすすめの絵本:「どっちのてにはいってるか?」
どっちの手に入ってるか、という子どもたちの大好きな手遊びを絵本で楽しめます。
5歳におすすめの絵本:「ながいでしょ りっぱでしょ」・「はかせのふしぎなプール」
「ながいでしょ りっぱでしょ」はニワトリの声をできるだけ長く読んであげてみてください!とても喜んでくれます。
「はかせのふしぎなプール」はクイズみたいで思わず答えたくなるお話です。自分の経験をもとに「これなんだろう?」と考えてみると興味しんしんでみてくれます。
読み聞かせは親子の素敵な思い出になる
読み聞かせは、毎日じゃなくてもいいし、最後まで読まなくても、子どもの近くで読むだけでもいいんです。ぜひ肩の力を抜いて、読み聞かせをしてみてください。
小さな我が子と一緒に本を読むというかけがえのない経験は、今この瞬間だけのものです。でも将来お子さんが大きくなったときに同じ絵本を開くと、きっとそのときの瞬間を思い出すことができます。親子が共有できる素敵な思い出を増やすという意味でも、ぜひ読み聞かせをお楽しみください。
【話を伺ったのは…】
ehonbb/元小学校教員・元小学校司書
小学校教員・小学校司書として高学年向けの読み聞かせに悩み、多くの絵本を読んだ経験をもとに、読み聞かせや読み聞かせ絵本に関する情報をSNSなどで発信。