ROEが高いのは「効率的な経営を行っている」会社
株主の持ち分である株主資本に対して、どれだけの利益が上がっているかを示すのがROE(株主資本利益率<かぶぬししほんりえきりつ>)です。求め方は、当期純利益を株主資本で割ります(×100%)。
ROEの数値が高ければ、会社は利益を上げるために上手な経営を行なっていることになり、低ければ(毎年のROEが7%以下)、資金をうまく活かしていない下手な経営が行なわれていることを示します。
この指標は、PERやPBRと違って株価によって変動影響を受けることはありません。そのためPERやPBRほど頻繁に変動するようなことはありません。
配当利回りが高すぎる銘柄には注意
さらにもうひとつ重要な指標である「配当利回り」を紹介しましょう。この低金利時代、インカムゲイン(ひとくちMEMO参照)である配当も無視できません。
配当利回りの求め方は、配当金を株価で割ります(×100%)。なかには年利4〜5%の超お得な高利回り銘柄もあります。ただし、あまりに高利回りの銘柄には注意しましょう。今期は配当があっても、来期は無配当になるなど、配当より先に株価が先行して動いているというケースもあるのです。
これらの指標は、『会社四季報』などの情報誌や各証券会社のHPなどで確認できます。
投資スタイルや経済状況によって重要視される指標は変わってきます。うまく組み合わせて使いこなしましょう。
【図表 資金が有効に使われているか】
【ワンポイントアドバイス】
ROEと同様に効率的な経営を行なっているかどうかを示す指標にROA(総資本利益率)があります。ROEとの違いは、負債を含めた総資産から求めます。
ROA=「当期純利益÷総資産(×100%)」
ROAの数値が高ければ、より効率的な経営が行なわれていることを示します。
【ひとくちMEMO】
インカムゲインとは金融資産を一定期間運用したときに発生する利子所得など、資産を保有することによって得られる収入のこと。有価証券(株式、債券)の配当や利子収入などをいいます。