いつも落ち着きがなかったり、突然走り出してヒヤヒヤしたり。そんなお子さんの行動に悩まされている親御さんも多いのではないでしょうか。子どもの10人に1人は発達障害といわれていますが、そのひとつADHD(注意欠陥・多動性障害)は、その特性や接し方のコツ、専門機関に相談するメリットなどを公認心理師のしょう先生にお伺いしました。
10人に1人が発達障害…公認心理師に聞く「ADHD」の困りごとや接し方のコツ ※画像はイメージです/PIXTA

お子さんの困りごとに目を向けて早めの相談を

親御さんが悩んでいたり、お子さんに困りごとが見られたときは、できるだけ早く専門機関に相談してほしいと思います。ご家庭内だけで解決をしようとして、お子さんへの支援が遅れてしまうと、失敗体験ばかりが積み重なって自己肯定感の低下にもつながりかねません。

 

また、園では困りが顕在化していなかった(気がつかれていなかった)が、小学校にあがり環境が変わった時に困りごととして現れる場合もあります。今だけではなく、未来の困りごとも想定して早めに支援に繋がれるといいかもしれません。

 

最後に、親御さんはお子さんの診断の有無にとらわれずに、その子が何に困っているのかに目を向けてあげてください。検査や受診の結果、たとえ診断がつかなかったとしてもお子さんに困りごとがあるのなら、サポートの方法や支援について考えてあげてほしいなと思います。

 

【話を伺ったのは】

公認心理師しょう先生/公認心理師

心理系の大学を卒業後、民間の発達支援教室に就職し療育に携わる。その後、発達障害児の成人後が気になり、障害者グループホームで大人の支援を経験。現在も子どもから大人まで幅広い障害者支援を行いながら、公認心理師としてインスタグラムで情報を発信している。