年金繰り下げ受給〈絶対損したくない人〉が押さえておきたい、制度のチェックポイント【マネーコンサルタントが解説】

年金繰り下げ受給〈絶対損したくない人〉が押さえておきたい、制度のチェックポイント【マネーコンサルタントが解説】
(画像はイメージです/PIXTA)

年金の繰り下げ受給で増額を狙う方が増えています。しかし、タイミングによっては損になるケースもあるため、制度を正しく理解し、適切に判断していくことが重要です。※本連載は、マネーコンサルタント・頼藤太希氏監修の書籍『定年後ずっとつかえるお金のルール』(宝島社)より一部を抜粋・再編集したものです。

5年前の増額率をプラス…「繰り下げみなし増額制度」とは?

年金を請求せずにいると、5年で時効になることを心配する人もいるでしょう。

 

しかし、2023年4月からスタートした「繰り下げみなし増額制度」により、70歳以降に年金請求する場合は、5年前の増額率で増額された年金を一括受給できるようになりました。またその後も5年前の増額率で一生年金を受け取れます。5年以上前の分は時効消滅しますが、その分は増額でほぼカバーできるしくみになっています。

 

最も残念なのは、繰り下げ待機中に本人が亡くなってしまうケースです。この場合、本人は年金を受け取れませんが、65歳から亡くなるまでの年金は、遺族が「未支給年金」として受け取れます。

 

「いつ死ぬかわからないから早くもらおう」と考える人もいますが、年金の世界では「繰り下げで後悔するのはあの世、繰り上げで後悔するのはこの世」という言葉があります。結果長生きできなかったとしても、生きている間に十分な年金を受け取れたほうが、この世で後悔せずに済むというわけです。

 

◆70歳を超えて繰り下げ待機した人の「繰り下げみなし増額制度」がスタート!

70歳以降80歳未満の間に年金請求で、請求時点での繰り下げ増額を選択しない場合、5年前に繰り下げ申し出があったものとみなし、5年前の増額率をプラスした年金が受け取れるようになりました。5年より前の年金は時効消滅しますが、増額分で受給額が救済されるため、長く待機しても損しづらいしくみに!

 

[図表3]繰り下げみなし増額制度のイメージ

 

★繰り下げ待機中に亡くなってしまったら?

 

遺族が「未支給年金」を請求

 

繰り下げ待機中に亡くなった場合は、本人は年金を1円も受け取れませんが、65歳から亡くなった月までの年金は、まとめて遺族が請求できます。繰り下げ増額はありませんが、もらえるはずだった年金は無駄にはなりません。

 

[図表4]繰り下げ待機中に亡くなってしまった場合の受給イメージ

 

 

頼藤 太希
株式会社 Money & You 代表

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