65歳まで健康なら「平均余命」を参考にしよう
「長生きするなら、繰り下げ受給がお得!」と言われても、いつまで生きるのかを想定するのは、非常に難しいと思います。そこで、参考にしたいのが、厚生労働省が毎年発表している「簡易生命表」です。これは、日本にいる日本人の死亡率や平均余命などを算出したデータですが、人生100年時代といわれるだけあって、確かに多くの人が長生きするだろうということがわかります。
これから約30年後には、男性の4割、女性の7割が90歳まで生存することが予想されています。また、65歳を迎えた人があと何年生きるかという期待値を表した平均余命に注目すると、男性は約20年、女性は約25年生きられそうだということがわかります。
つまり、健康な状態で65歳を迎えた人ならば、男性なら85歳、女性なら90歳まで年金をもらうということが想定されます。よって、70歳繰り下げ受給を選んでも、損益分岐点を超えるので、65歳からもらい始めるより、受取総額が多くなると予想できます。
◆65歳を迎えた人が90歳まで生存する確率はかなり高い
65歳における特定年齢までの生存確率
男性:80歳が8割ほど、90歳が4割強
女性:90歳が7割ほど