65歳を迎えた女性の7割、90歳まで生存する可能性…「いつまで生きるか」から逆算する〈年金・お得な受給時期〉

65歳を迎えた女性の7割、90歳まで生存する可能性…「いつまで生きるか」から逆算する〈年金・お得な受給時期〉
(画像はイメージです/PIXTA)

自分の老後資金に頭を悩ませる人が増えています。なかでも年金受給のタイミングをどうするかは非常に重要です。お得な受給開始のタイミングを逆算する方法を紹介します。※本連載は、マネーコンサルタント・頼藤太希氏監修の書籍『定年後ずっとつかえるお金のルール』(宝島社)より一部を抜粋・再編集したものです。

65歳まで健康なら「平均余命」を参考にしよう

「長生きするなら、繰り下げ受給がお得!」と言われても、いつまで生きるのかを想定するのは、非常に難しいと思います。そこで、参考にしたいのが、厚生労働省が毎年発表している「簡易生命表」です。これは、日本にいる日本人の死亡率や平均余命などを算出したデータですが、人生100年時代といわれるだけあって、確かに多くの人が長生きするだろうということがわかります。

 

これから約30年後には、男性の4割、女性の7割が90歳まで生存することが予想されています。また、65歳を迎えた人があと何年生きるかという期待値を表した平均余命に注目すると、男性は約20年、女性は約25年生きられそうだということがわかります。

 

つまり、健康な状態で65歳を迎えた人ならば、男性なら85歳、女性なら90歳まで年金をもらうということが想定されます。よって、70歳繰り下げ受給を選んでも、損益分岐点を超えるので、65歳からもらい始めるより、受取総額が多くなると予想できます。

 

◆65歳を迎えた人が90歳まで生存する確率はかなり高い

65歳における特定年齢までの生存確率

男性:80歳が8割ほど、90歳が4割強

女性:90歳が7割ほど

 

※厚生労働省「完全生命表」「簡易生命表」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(平成29年推計)をもとに厚生労働省年金局が試算
[図表1]65歳における特定年齢までの生存確率 ※厚生労働省「完全生命表」「簡易生命表」、国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」(平成29年推計)をもとに厚生労働省年金局が試算

 

 知らないと損!

おもな年齢の平均余命(2021年)

 

平均余命とは、ある年齢の人がその後生きられる年数の平均を表したもの。年金を何年受け取れそうかを考えるときの参考になります。

 

※令和3年度簡易生命表「主な年齢の平均余命の年次推移」より
[図表2]おもな年齢の平均余命(2021年) ※令和3年度簡易生命表「主な年齢の平均余命の年次推移」より

 

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定年後ずっと使えるお金のルール

定年後ずっと使えるお金のルール

監修:頼藤 太希

宝島社

定年前後は、間違えると大変なお金に関することがたくさんあります。 本誌では「iDeCoとNISAを一度に解約しない」「うかつに年金の繰上げ受給をしない」など、退職金・年金の受け取り方から、社会保険・相続をどうするのかま…

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