EconomyNextより

南アジアで最も高いタワーであると言われている、スリランカの中国製、ロータス・タワー。約133億9,754万円で建設されたこのタワーだが、その実態について何かと物議を醸している。スリランカの政治・経済・金融に関する情報を中心に取り扱う、スリランカ発ローカルメディア『EconomyNext』より、現地からの最新情報を翻訳・編集してお伝えする。

タワーの名称変更を検討──その意図

スリランカのラニル・ウィクラマシンハ大統領は、中国が建設したロータス・タワーの名称と構造が、昨年、政権から退陣に追い込まれた主要政党に似ていることから、名称の変更を検討しているようだ。

 

ロータス・タワーは、昨年5月9日に国民の強い抗議を受けて失脚したマヒンダ・ラージャパクサ首相率いる仏教民族主義スリランカ・ポドゥジャナ・ペラムナ(SLPP)の象徴である蓮のつぼみに似た構造となっている。

 

ロータス・タワーのマーケティング責任者であるビムサラ・ロサリオ氏は、EconomyNextに対し、「大統領は名称変更を検討しているが、公式に名称変更に関する発表は何もない。社名変更となれば、それに伴い、リブランディング、リマーケティング、デザイン変更などが発生し、さらに費用がかかる」とロサリオ氏は述べている。

 

大統領メディア部門(PMD)のディレクターであるシャヌカ・カルナラトネ氏は、EconomyNextに対し、「ラニル・ウィクラマシンハ大統領からこのような名称変更について知らされていない」と述べた。

タワーの建設には多くの批判が

今でも多くの人がこのタワーを「ラジャパクサ・タワー」と呼び、ラジャパクサ政権の威信をかけたプロジェクトと批判され、白い象のプロジェクトとみなされている。

 

※かつて東南アジアで神聖な動物とされていた「白い象」だが、王様から贈られると捨てるわけにもいかず、維持費がかかるだけの「無用の長物」として迷惑がられた。そこから転じて、「使い道がないのに維持費だけが高くつく厄介物」という意味になっている。

 

デザインは蓮の花に由来している。蓮はスリランカ文化の中で純粋さを象徴し、また国の繁栄の発展を象徴するとも言われている。タワーの台座は、蓮の玉座からインスピレーションを得ている。

 

南アジアで最も高い350メートル(1,150フィート)のタワーは、1億430万米ドル(約133億9,754万3,600円)で建設され、その80%は中国輸出入銀行から借り入れ、中国国家電子輸出入公司(CEIEC)と中国航天科技集団有限公司(ALIT:中国の宇宙開発計画における主契約企業)が請負った。2012年に当時のラジャパクサ大統領の管轄下にあった国営の電気通信規制委員会(TRC)が、現地で資金を調達していたのだ。

 

コロンボの商業の中心地に位置し、現在ではスリランカのシンボル的なランドマークと呼ばれているタワーである。

 

「タワーの名前は強みの1つと考えます。話題性のあるタワーであればあるほど、タワーを見学に来たいという探究心が高まります」とTRCの関係者は話す。

インド政府の懸念

スリランカ政府関係者によると、インド政府は、このタワー建設の目的について懸念を示し、スパイ行為の疑惑がある中国が建設に関与しているとして、論争を引き起こした。北京はインドの主張を否定している。

 

昨年9月の開業以来、4月30日までに7億スリランカ ・ルピー(約2億9,724万3,878円)の収入を得たと、ロータスタワーの関係者は語っている。

 

ロザリオ氏は、タワー全体のショッピング・フロア枠について触れ、「すべての入札は終わりに近づいており、枠はあと2枠しか残っていない。来年のクリスマスまでにタワー全体のショップをオープンしたいと考えている」と述べた。

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    この記事は、GGOが提携するスリランカのメディア『EconomyNext』が2023年5月9日に掲載した記事「Sri Lanka considers name change for politically-mired Chinese-built ‘Lotus Tower’- Official
    」を翻訳・編集したものです。

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