下着の場所も分からず、自宅はゴミ屋敷と化す…老人ホームを断固拒否した「89歳・資産家」日常生活崩壊の悲惨

下着の場所も分からず、自宅はゴミ屋敷と化す…老人ホームを断固拒否した「89歳・資産家」日常生活崩壊の悲惨
※画像はイメージです/PIXTA

年の離れた資産家夫婦。突然、妻が亡くなり、生活のすべてを頼りきっていた89歳の男性は、困り果ててしまったといいます。家族や親戚から「1人暮らしは無理だから」と施設への入居を検討するよう勧められますが、聞く耳をもたなかった結果、後悔する日々を送っているといいます。

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無理やり入院させられ、子どもの決めた施設へ

次男はすぐに自治体の福祉担当者に会いに行きました。次男夫婦は働き盛りの年齢、小中学生の子どもを抱えており、長期間実家にとどまることができません。すぐにでも施設を探してほしいと相談しましたが、要介護の認定までは時間がかかると言われてしまいます。

 

そこで、翌日、次男夫婦は市立病院へ庄田さんを連れていきます。高血圧と尿酸値が高いことを指摘されてはいたものの、大きな病気は持っていません。しかし健康時から比べて7キロも体重が落ちており、さすがに何か病気があるのではと予測したのです。

 

検査の結果は栄養失調と脱水。そして軽度の認知症の疑いでした。点滴治療が必要ということで、とりあえず入院となり、その間に、要介護度の認定や施設を探す運びとなりました。

狭い居室、楽しいことがひとつもない毎日

入院してからは妄想を見ることもなく精神的には落ち着いていましたが、退院後の生活について次男が庄田さん本人の希望を聞くことはありませんでした。病院のソーシャルワーカーやケアマネと相談して、すぐに入居できる介護付き有料老人ホームをあっという間に決めてしまい、「これでいいね?」と確認をされただけです。一人で暮らせない以上、拒否はできませんでした。

 

入居した施設は市内のはずれ、山間部に位置し、交通の便が非常に悪い立地でした。簡易的な洗面とベッド、ちょっとしたロッカーがあるだけの狭い居室。日中は興味ある/なし関わらずレクリエーションに参加、食事はお世辞にも美味しいとは言えない薄味でものたりません。風呂は週に2回だけ、毎日の日課となっている散歩も苦痛でした。

すぐに老人ホームを探していればと後悔

入居者はほとんどが認知症か、病気で寝たきりの人ばかり。話し相手は施設の職員だけですが、子ども扱いされるのが耐えられず必要最低限の会話以外はしなくなりました。

 

家族と会うこともありません。一度だけ次男が手続きのために来訪しましたが、感染症予防のために面会には予約が必要で対面することはかないませんでした。

 

妻が亡くなった直後、姪のアドバイス通り老人ホームを選んでいたら、第二の人生を新たな環境で過ごせたかもしれません。足腰が弱くなり、指先の細かい作業も難しくなった今、別の老人ホームを探す元気もなく孤独な日々を過ごしています。

 

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本連載は、株式会社パセリが運営する「MY介護の広場 老人ホームを探す『高級老人ホーム特集』」内の記事を転載・再編集したものです。

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