相続時精算課税制度のほうが「お得」になる場合
相続時精算課税制度とは、親世代が持っている財産を早めに子世代に移転できるように贈与時に贈与税を軽減し、その後の相続時に贈与分と相続分を合算して相続税を計算する制度です。
相続時精算課税制度は、適用するために届け出を出さなければならないことや、基礎控除を超える財産がある人にとっては結果的に足し戻しとなり、通常は相続税の負担軽減にならないため、利用する人は少ないというのが実状でした。
しかし、今回の改正によって使い方次第によっては暦年贈与より相続時精算課税制度を利用する方が以前よりも大きなメリットが期待できます。その理由としては以下の通りです。
先ほど、今回の改正によって暦年贈与は7年間分加算されるとご説明しました。暦年贈与による計画的な相続対策は困難になったと言えます。
一方で、この改正が行われる令和6年1月1日以降に相続時精算課税制度を活用して、毎年110万円以内の贈与であれば相続財産への加算対象外となります。つまり、少額の贈与を長年にわたってコツコツ行う方にとっては、この制度を適用した方がメリットを得られる可能性が高いといえるのです。
まとめ
今回は2023年度税制改正大綱についてご説明いたしました。改正内容についてご理解いただけましたでしょうか。
今回改正された相続時精算課税制度ですが、先ほど申し上げたとおり使い方次第によってはメリットを得られる可能性はありますが、一度選択すると暦年課税に戻ることはできません。そのため、きちんと相続税のシミュレーションを行うなど対策を取ったうえで決定をする必要があるので注意しましょう。
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