「20代」は資産の30~50%で株式投資
■20代は積極投資でも構わない
まず、20代から投資を始めるケースから見ていきましょう。この場合、長期的な運用が可能になるため、全資産の30~50%を投資に振り分けても問題ないでしょう。投資可能な期間が長いため、他年代と比べると投資に振り分ける比率が最も高くなっています。
■「月々1万円×3資産」に投資していく
無理なくコツコツ資産形成を目指す場合は、日本株式投信、米国株式投信、世界債券投信といった組み合わせで、月々1万円ずつ3つの資産に振り分けて運用してみるとよいでしょう。最終的に株式部分の比率が30~50%程度になるように運用を行っていきます。また、個別株への投資を行いたい場合も同様に、まとめて投資するよりかは時間をわけて日本株式や米国株式に投資していくとよいでしょう。「時間を味方につけ、短期的な株価の変動は気にしない」「中長期的にならしたときにリターンが得られる資産運用を行う」ことが重要になります。
■定額の投資を続けるドルコスト平均法(図表1)
-------------------------------------
<20代の投資で押さえておくべきポイント>
1. 短期的な株価変動に一喜一憂しない
2. 長期投資を心がける
3. 一度にまとめて投資するよりもドルコスト平均法でコツコツ資産形成を行っていく
4. 株価が大きく下落した場合に備えていつでも買うことができる資金を準備しておく
-------------------------------------
「30~40代独身」は資産の20~40%で株式投資
■20代同様、積極運用も可能
30~40代独身の場合、今後のライフプランをどのように描くかによって資産配分も異なりますが、生活スタイルに大きな変更がない場合は、20代同様、積極的な運用が可能です。
この年代になると、余裕資金も増え始めることでしょう。一般的に3~6ヵ月分の生活費や利用することが決まっている資金を除き、特段使用することがない資金を余裕資金と呼びます。30~40代独身の場合、この余裕資金を効率的に運用し増していくことが可能です。
■「ドルコスト平均法」と「下落時の買い増し」を組み合わせる
毎月コツコツ資産形成を行いながら、ときには思い切ってまとめて投資することも検討してみましょう。例えば、つみたてNISAや一般NISAを利用して毎月3~10万円投資するといったスタイルと、株価が大きく下落したらまとめて数十万円投資する方法、またドルコスト平均法などを組み合わせてみるとよいでしょう。
20代に比べると少しずつ株式の比率は下げていくほうがよいですが、積極的な運用を行う場合は全資産の50%を投資に回すことも可能でしょう。
■30~40代独身者向けのポートフォリオ(図表2)
---------------------------------------------
<30~40代独身者の投資でのポイント>
1. 短期的な株価変動に一喜一憂しない
2. 長期投資を心がける
3. NISAなどを利用してコツコツ資産形成しつつ、大きく値下がりした場合にまとめて投資できるようにしておく
---------------------------------------------
※NISA:NISA口座内で、毎年一定金額の範囲内で購入し金融NISA商品から得られる利益が、非課税になる制度
※REIT:投資家から集めた資金で、オフィスビルやマンションなどの不動産を購入し、その賃貸収入などを投資家に分配する商品