いまの日本はかつてない株式投資チャンスの国
Q:株価がばかげているほど割安だ、と過去10年来主張し続けているが、いまはそのチャンスがどれほど大きいか、思い知らされる時代である。
武者:図表12により日米の国債利回りと株式益回りの推移を振り返ると、株式割高(債券割安)時代と、株式割安時代が交互に到来していることがわかる。
そして現在の日本の株式の相対価格は、ばかげていると見えるほど割安であることがわかる。こうした極端な株式の割安さは、1950年代初頭の米国株式急騰前夜にしかなかったことである。
1949年W・バフェットの恩師であるベンジャミン・グレアムが名著「賢明なる投資家」を表わし、その20章(最終章)で投資において「将来がどうなろうと安全だ、と見られる投資領域=Margin of Safety(安全域)がある」、と主張した。
1949~1950年の米国株式益回りは15%、国債利回りは2.7%であり、米国株式は歴史的安値にあった。このときの米国よりもいまの日本株式のバリュエーションは低く、いまがいかに極端であるかがわかるだろう。
ベンジャミン・グレアムがいまの日本株式を見れば、まさしく歴史的「安全域」と評すであろう。5年後10年後になって振り返ると、いまの日本がかつてない株式投資チャンスの時代であったことがわかるだろう。
武者 陵司
株式会社武者リサーチ
代表
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