(写真はイメージです/PIXTA)

円安が急速に進んだ2022年。この影響により、2023年は「日本経済大復活」のチャンスだと、株式会社武者リサーチ代表の武者陵司氏はいいます。「大復活」のチャンスをつかむため日本経済に必要なこと、そして「いまだかつてないほど割安な水準」にある国内株式が、近い将来大きく上昇する可能性についてみていきましょう。

いまの日本はかつてない株式投資チャンスの国

Q:株価がばかげているほど割安だ、と過去10年来主張し続けているが、いまはそのチャンスがどれほど大きいか、思い知らされる時代である。

 

武者:図表12により日米の国債利回りと株式益回りの推移を振り返ると、株式割高(債券割安)時代と、株式割安時代が交互に到来していることがわかる。

 

そして現在の日本の株式の相対価格は、ばかげていると見えるほど割安であることがわかる。こうした極端な株式の割安さは、1950年代初頭の米国株式急騰前夜にしかなかったことである。

 

1949年W・バフェットの恩師であるベンジャミン・グレアムが名著「賢明なる投資家」を表わし、その20章(最終章)で投資において「将来がどうなろうと安全だ、と見られる投資領域=Margin of Safety(安全域)がある」、と主張した。

 

1949~1950年の米国株式益回りは15%、国債利回りは2.7%であり、米国株式は歴史的安値にあった。このときの米国よりもいまの日本株式のバリュエーションは低く、いまがいかに極端であるかがわかるだろう。

 

ベンジャミン・グレアムがいまの日本株式を見れば、まさしく歴史的「安全域」と評すであろう。5年後10年後になって振り返ると、いまの日本がかつてない株式投資チャンスの時代であったことがわかるだろう。

 

出所:ブルームバーグ、wright investors service、武者リサーチ
[図表12]日米国債利回り、株式利回り、配当利回りの長期推移 出所:ブルームバーグ、wright investors service、武者リサーチ

 

 

武者 陵司

株式会社武者リサーチ

代表

 

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※本記事は、武者リサーチが2022年11月21日に公開したレポートを転載したものです。
※本書で言及されている意見、推定、見通しは、本書の日付時点における武者リサーチの判断に基づいたものです。本書中の情報は、武者リサーチにおいて信頼できると考える情報源に基づいて作成していますが、武者リサーチは本書中の情報・意見等の公正性、正確性、妥当性、完全性等を明示的にも、黙示的にも一切保証するものではありません。かかる情報・意見等に依拠したことにより生じる一切の損害について、武者リサーチは一切責任を負いません。本書中の分析・意見等は、その前提が変更された場合には、変更が必要となる性質を含んでいます。本書中の分析・意見等は、金融商品、クレジット、通貨レート、金利レート、その他市場・経済の動向について、表明・保証するものではありません。また、過去の業績が必ずしも将来の結果を示唆するものではありません。本書中の情報・意見等が、今後修正・変更されたとしても、武者リサーチは当該情報・意見等を改定する義務や、これを通知する義務を負うものではありません。貴社が本書中に記載された投資、財務、法律、税務、会計上の問題・リスク等を検討するに当っては、貴社において取引の内容を確実に理解するための措置を講じ、別途貴社自身の専門家・アドバイザー等にご相談されることを強くお勧めいたします。本書は、武者リサーチからの金融商品・証券等の引受又は購入の申込又は勧誘を構成するものではなく、公式又は非公式な取引条件の確認を行うものではありません。

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