(※写真はイメージです/PIXTA)

そろそろ迫ってきた、確定申告のシーズン。いよいよ作成に着手しますが、まずは必要書類を集めましょう。それがすんだら、申告書第一表を書いていきます。一見難しそうですが、順番通りに進めれば心配ありません。※本連載は、西原憲一氏監修の書籍『いちからわかる! 確定申告トクする書き方ガイド 令和5年3月15日締切分』(インプレス)より一部を抜粋・再編集したものです。

申告書第一表の書き方と注意点を理解しよう

◆一見難しく見えるけれど、順番に書いていけば大丈夫!

確定申告では、確定申告書の第一表第二表の作成が主な作業になります。第一表は収入・所得や控除などの金額をまとめて記載して整理し、最終的な所得税額を算出する書類で、第二表はその内訳に当たる書類です

 

作成は第二表から始めるのが一般的です。第二表は源泉徴収票や控除証明書など、用意しておいた書類をもとに所得や控除の内容を記入していきます。会社員の場合は源泉徴収票の内容からの転記が多く、あまり手間はかかりません。

 

続いて第一表の作成では、第二表やその他の必要書類をもとに、正確な所得金額・所得税額を算出していきます。見た目はマス目が並んでいて複雑そうですが、手順は案外シンプルです。左上から下へ順番に、表の指示に従って収入・所得や所得控除・税額控除などの金額を第二表などから転記したり、簡単な足し算・引き算・掛け算をしたりすれば作業が完了するようになっています。

 

なお、申告書を手書きで記入する際には、鉛筆やシャープペンシルではなく黒色のボールペンを使用しましょう。誤記があった場合も黒色のボールペンで二重線を引いて余白に正しい内容を記入し直します。また、令和3年分から申告書を含めた税務書類への押印は不要になりました。

 

◆第一表は左上から順番に記入する

第二表から記入して第一表へ進むとスムーズです。会社員の場合、第二表は源泉徴収票の内容からの転記がほとんどです。

 

[図表5]第一表の記入する順番

 

 ★収入金額等 

Ⓐ収入金額を計算

その年に得た収入金額を記入する(会社員の場合は源泉徴収票を参照)。

 

 ★所得金額等 

所得金額を計算

収入から経費を差し引いた「所得金額」を計算する。

 

 ★所得から差し引かれる金額 

Ⓒ所得控除額を計算

所得金額から差し引くことができる控除額を計算する。控除が多いほど納税額が安くなる。

 

 ★税金の計算 

Ⓓ所得税額を計算

所得金額から所得控除額を差し引いた「課税される所得金額」に税率を掛けて「所得税額」を算出する。

 

Ⓔ税額控除を計算

税額控除できるものがあれば所得税額から差し引き「差引所得税額」を算出する。

 

Ⓕ納税額を計算

差引所得税額に復興特別所得税を加えて「所得税及び復興特別所得税額」を算出。そこから源泉徴収税額を引いた額が納税額となる。マイナスの場合は還付となる。

 

 ★その他   ★延納の届出 

Ⓖその他・延納の届出を記入

配偶者特別控除を受けたり、源泉徴収された所得税を取り戻したり、延納を申し出る場合はここに記入する。

 

[図表6]第一表の記入すべき箇所

 

◆申告書上部の書き方

申告書上部の欄は、黒のボールペンを使用して記入します。名前の横の押印や、誤記の際の訂正印は不要です。

 

[図表7]申告書上部の書き方

 

 

西原 憲一
西原会計事務所
税理士

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