エチオピアが計画する大規模プロジェクト
エチオピア電力(EEP)は、「エチオピア−ケニア送電線における送電試験が近々実施され、国境を接する国へのエネルギー輸出がまもなく、正式に開始される予定だ」と発表した。
エチオピア商業銀行の幹部と国内外のメディアは、ギベ第3ダム(エチオピアのオモ川沿いにある、アフリカ大陸最大規模となるダム)からの電力を管理する目的で建設されたウォライタ・ソド変電所と並ぶウォライタ・ソド支署を訪れた。その際、質問に応じた変電所運営責任者のハブタム・ギルマ氏は、「送電線第1の電柱は完全に機能し、一週間ほど前から電力輸出が開始された」と説明した。「試験期間中、65MWの電力をすでに輸出しており、200MWまでの送電試験に成功した」(ハブタム氏)。
プロジェクトの方針では、2本の電柱はそれぞれ1,000MWの送電容量を持つことになる。現段階の計画では、そのうち最大250MWを国外輸出する予定だ。したがって、第1の電柱は現在の輸出計画に対応する容量相当を保有していることになる。ハブタム氏によると、2回目の送電試験は、12月初め頃にスケジュール通り行われる予定だという。
ドイツメーカーが多額の資金を投資
ウォライタ・ソド町の北西約10kmに位置する高電圧直流(HVDC)交直変換所は、ドイツ企業のシーメンス(ドイツ・バイエルン州ミュンヘンにある電機メーカー)がEPCプロジェクト(EPC:設計、調達、建設・試運転の3つのフェーズからなる、一般的にはエンジアリング事業のワークフローの仕組みのこと)の一環として2億1,450万米ドルを投じて建設した施設である。
この最新鋭の設備は、交流から直流への変換のほか、ウォライタ・ソド町の南約22kmに設置された接地電極線の設備を含む、エチオピア電力部門向けの追加機能も備えられている。