(※写真はイメージです/PIXTA)

上場株式や債券といった伝統的資産と呼ばれるもの以外を投資対象とするオルタナティブ投資。一般的に、オルタナティブ投資は伝統的資産への投資との相関性が低いとされており、伝統的資産への投資とオルタナティブ投資を組み合わせることで、リスクを分散する効果が期待できます。しかし、投資前に理解すべきリスクもあります。本連載では、オルタナティブ投資を始めるにあたり知っておきたい様々なトピックについて、専門家が分かりやすく解説します。

投資を委託する、ファンド投資という選択肢

なぜなら、判断材料となる情報へのアクセスが難しいからです。しかし、プロの投資家に資金を預けるという方法はあります。これがファンド投資となります。

 

プロの投資家であるファンドマネージャーが運用するプライベート・エクイティ・ファンドや不動産ファンドに投資をすれば、投資する対象の選択、タイミング、売却のタイミングなどをプロに任せることで、分散投資を実現し、その収益の分配を受けることができます。

 

従って、「オルタナティブ投資」のなかでも、プライベートアセット投資については、よっぽど個人の情報の優位性がない限りは、プロの運用するファンドに投資委託する、というのが賢明ではないかと思うのです。

 

さらにここでは、ファンド投資に焦点を当てて、そのリターンと流動性の特性について見ていきたいと思います。一言で「オルタナティブ投資」といっても様々な戦略があり、その特性によってリターンや流動性が異なります。

「オルタナティブ投資」を戦略別に比較

下記の表は、あくまで各戦略の平均的なリターン水準とファンドの流動性を示しています。これを見ても分かるように、創業したばかりのスタートアップ企業に投資をするベンチャー・キャピタルと、毎月の安定した家賃収入でインカムを得ようとする戦略ではリターン水準も流動性も大きく異なります。

 

ここで注意しておきたいことは、「オルタナティブ投資」は、運用者のパフォーマンスの格差が大きい傾向があるという点です。要はマネージャーの腕により、リターンもかなり変わるため、優良な運用マネージャーを選んで投資する、ということが重要になってくるわけです。

 

 

シデナム 慶子

LUCAジャパン株式会社 代表取締役CEO・共同創業者

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