都道府県別に「日本のモノづくり」をみる
経済産業省がまとめた『令和3年経済センサス-活動調査 製造業に関する結果』によると、2021年6月1日時点の製造事業所数は全国で17万6,858事業所、従業者数は746万5,556人でした。また2020年の製造事業所の製造品出荷額等は302兆0,033億円、付加価値額は96兆8,255億円となっています。
ここでいう付加価値額とは、企業の生産活動によって新たに生み出された価値のことで、経済センサスでは「付加価値額=売上高-費用総額+給与総額+租税公課」で計算しています。利益とほぼ同義語として扱われます。
付加価値額を従業者数で割って求めた「従業者1人当たりの付加価値額」は、いわゆる労働生産性とされ、売上高を従業員数で割った「従業員1人あたり売上高」に対し、「従業員1人が生み出す新たな価値」ということができます。付加価値額を売上高で割った「売上高付加価値額率(付加価値率)」は、大きいほど人件費以外のコストが小さいといえ、企業の付加価値の良し悪しを判断するときに使われる指標とされています。
では地域ごとに製造業についてみていきましょう。まず事業所数。最も多いのは「愛知県」で1万4,593事業所。全国の8.3%を占めます。続く「大阪府」は1万4,412事業所で、8.1%。「埼玉県」「東京都」「静岡県」と続きます。従業員数が最も多いのも「愛知県」で、80万7,694人。全国の10.8%を占めます。続くのも「大阪府」で41万7.816人で、5.6%。「静岡県」「埼玉県」「神奈川県」と続きます。
続いて出荷額をみていきましょう。最も多いのは「愛知県」で43兆9,880億円。全国の14.6%を占めます。続く「大阪府」は16兆9,758億円で、5.6%。「静岡県」「神奈川県」「兵庫県」と続きます。付加価値額が多いのは「愛知県」で11兆8,718億円。全国の12.3%を占めます。続く「大阪府」は5兆7,031億円で、5.9%。「静岡県」「兵庫県」「神奈川県」と続きます。