信頼できる不動産会社の開拓の仕方
そういう意味でこの投資における物件検索は、男女の出会い系マッチングアプリと似ているのかもしれません。顔、趣味、年齢、住んでいるエリアなどがわからない相手には、積極的にアプローチしようと思う人は少ないでしょう。
不動産も同じで、写真が載っておらず、価格もよくわからず、圧倒的に情報が少ないと、誰も問い合わせをしません。そのため私たちが問い合わせると、「貴重な問い合わせだ!」と思って、売買仲介会社が頑張りだす可能性もあるのです。ここでも私たちの空き家ゼロ円投資は、情報の格差を利用した投資法だといえそうです。
●ジモティー
ジモティーは、「地元の掲示板」というキャッチコピーで知られる、インターネット上の掲示板サイトです。地域のコミュニティを活性化させるような情報や、不要なモノの売買や譲渡で有名ですが、不動産の売買・賃貸に関する情報もたくさん掲載されていることをご存じでしょうか。
私自身、一軒家だけでなくアパートの入居者をたくさんジモティーで決めていますし、売却情報も掲載しています。
ただ、手軽に利用でき、すぐに反響が得られる一方、マナーが悪い残念なユーザーが多いのも事実です。内見の待ち合せや契約のドタキャン、入居後の家賃滞納や夜逃げなどのトラブルも耳にすることもあります。そのため賃貸の契約をするときには、入居希望者に対して家賃保証会社への加入を必須としています。
なお通常、家賃保証会社は不動産仲介会社経由で加入しますが、自主管理の大家さんが直接契約できる家賃保証会社もあります。
②売買仲介会社を開拓する
ゼロ円に作りあげられる物件を探すなら、不動産会社の中でも、売買仲介を行っている会社(以降、売買仲介会社)を開拓することもおすすめです。
不動産売買を行っている不動産屋というと、白黒縦じまのダブルのスーツを着て腕には金無垢のロレックス、クロコダイル調のセカンドバッグを小脇に抱えて、大声で電話している……そんなイメージを持っていませんか?
安心してください。そんな人たちはすでに絶滅しています(笑)。今は普通の会社員の人が普通に対応してくれますので、怖がる必要はまったくありません。
売買仲介会社へのアプローチは、まずポータルサイトで気になる物件を問い合わせることから始まります。あくまで問い合わせのためだけなので、厳密に安い空き家を探す必要はありません。
そこから資料をやりとりし、物件についての疑問点などを聞き取るのですが、ここで注意点があります。多くの人はこの時点でいきなり「この300万円の物件って、100万円まで安くならないですか?」などと値引き交渉をしてしまうのですが、これは良い方法ではありません。
最初から指値をすると、売買仲介会社側からは「面倒な客だな」「いきなり値切ってきて図々しいな」と思われる可能性が高いからです。私たちはポータルサイトを「普通の物件を1本釣りするため」に使っているのではなく、「不動産会社を開拓するため」 に活用しています。
不動産会社を開拓するといっても、特別なルートがあるわけではなく、世間一般の人と同じようにポータルサイトを通じて、信頼できる不動産会社を見つけて信頼を築きあげるだけです。具体的な攻略法は後述します。