(※写真はイメージです/PIXTA)

「耳の中はその人の内面を映し出す鏡で、色々なことが分かります」そう語るのは、これまで20年以上に渡り人々の耳を見続け、海外でも診療をしてきた馬車道木村耳鼻咽喉科クリニック院長・木村至信医師。日本人の耳垢の欧米化や、なぜ毎日耳掃除をしてしまうのか、耳マッサージの絶大な効果などについて解説していただきます。

ついでに、耳マッサージには「ダイエットを助ける」という効果も期待できます。

 

「ストレスが原因の過食を防ぐ」「腸の働きを良くする」といった効果が期待できますので、ダイエット中に耳マッサージをすることは効果的です。さらに、耳の周囲にはリンパ節が集まっており、ここが詰まると顔に老廃物がたまってしまい、むくみ、たるみが起こる原因となります。

 

耳をマッサージすることにより、むくみが消えてフェースラインがシュッと引き締まり、お肌の透明感がアップする作用もあります。

 

これらは耳つぼマッサージ、耳つぼダイエットなどと言われています。医学的には立証されておりませんが、医学以外にも体に効果があることは世の中にたくさんあります。私はツボという神経の集まり、リンパの集まりを刺激することはそれなりの効果があると考えています。何より弊害のないことはメリットと言えます。

 

ただ、耳つぼで耳の穴近くにツボ押し用の石などをくっつけたりすると、それが何かの拍子に剥れ、耳の中に入って鼓膜を傷つけてしまったという患者さんを何人も見ていますので、その点はお気を付けくださいね。

 

では、3度の飯より耳が好きな耳鼻咽喉科医学博士、木村至信の推奨する耳のマッサージを紹介します。耳マッサージをするにあたって気をつけるポイントは、あまり強い力でやりすぎず、痛いところは避けることです。

 

  1. 耳全体を手で覆い、くるくる動かします。
  2. 耳の皮膚を指でつまみながら、上、下、横に軽く引っ張ります。
  3. 耳たぶを親指と人差し指ではさみ、軽く押し刺激を与えます。
  4. 耳を前(鼻の方向)に向かって倒すようにします。

 

私がやっているのはこれだけです。これで十分血流改善、自律神経の安定を望めます。
4パターンを5回ずつくらい、1日の中で3セットできれば理想的です。

 

耳の皮膚は意外と冷えていることが多いので、温かい手や指で刺激を与えながら温めてあげることもマッサージ効果のひとつとなります。耳を手で包むだけでも効果があります。

 

足裏マッサージと違って、耳のマッサージはすぐにでもできますし、場所を選びません。不調を感じたら我慢しないで、是非トライしてみてくださいね! 体調が悪いままでは仕事の効率もパフォーマンスも落ちてしまいます。ほんの10分、リラックスできる飲み物を飲んで、足を上げて、お耳をくるくるしてみてください。

 

私が子供の頃、眠れないときに、母が私を膝枕して耳たぶを10回ずつ引っ張ってくれました。そうすると、不思議と眠れたのです。「そうすれば眠れる」という刷り込みもあったとは思うのですが、医師でない母がしてくれた行為には、ちゃんと意味がありました。昔の方がしてくださることには、不思議と意味のあることが多い気がします。

 

自分だけでなく、最近疲れていたり、落ち着かない家族やパートナーに、想いを込めて耳マッサージをしてあげるのも良いかもしれませんね。

 

木村 至信

馬車道木村耳鼻咽喉科クリニック 院長

 

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