(※写真はイメージです/PIXTA)

日本は、国民皆保険制度によって安く治療を受けられるがために「病気になったら治せばいい」という意識が根付いており、病気を未然に防ぐという意識や、自分で治療法を選択するということが浸透していません。健康で長生きするためには、自由診療による予防治療を上手に活用することが大切です。本稿では「歯科」に着目し、自由診療で何ができるのか、保険適用で受ける治療に比べてどんな違いがあるのか等を見ていきます。

費用負担の差はこうして現れる。自由診療のメリット

①歯科医師の治療経験が豊富

「治療の制限がない」自由診療では、保険治療では行えない特殊な症例も数多く経験するため、歯科医師の治療経験が豊富です。多くの症例経験と、データによる裏付けがあるため安心して治療を受けることができます。

 

②治療の選択肢が多い

自由診療では矯正、インプラント、審美はおなじみですが、ほかにも噛み合わせ、予防、などについても高度な治療が受けられます。予防といってもただのメンテナンスや歯石除去にとどまりません。例えば、次亜塩素酸水を使用し、口の中の菌を少なくする方法があります。通常の水で洗浄するだけでは、少なからず血管を通して細菌が体の中に回ってしまいますので、それを防ぎ、感染症のリスクを抑えられるというメリットがあります。

 

③材質・耐性が良い

歯に入れるさまざまな材質が選択可能です。銀歯は歯との密着が弱くすき間ができやすく、経年劣化ですき間が広がり虫歯が再発する原因となります。それに比べてセラミックは歯との密着度が高く、表面も滑らかなまま経年劣化がほとんど起こらないので虫歯のリスクも低いです。自由診療では見た目にも美しく、体にも優しい材質を使用することができます。個人的意見としては体に悪いものが混じっている金属は使いたくありません。

 

④口内衛生を整えられる

例えば保険診療で選択できる詰め物素材であるハイブリッドセラミックは、保険適用外のセラミックと比べ、経年劣化によって傷が付き、そこにプラーク(細菌の固まりである歯垢)が付着しやすくなり、口臭の原因になります。また、セラミックは金属を使用していないため、金属アレルギーの方でも安心です。

 

⑤短期集中治療が可能

仕事が忙しくて時間を確保しづらい方でも集中的に治療を行うことが可能です。来院回数も少なく、仕事などへの影響も軽減されます。短期集中治療では医師の記憶も鮮明ですので、治療もスムーズに行うことができ、結果として時間短縮、クオリティーアップにつながります。時間は無限ではないので、時間的コストも大切です。

 

⑥予防に取り組める

予防診療は保険治療には適用されませんが、自由診療では予防に関する十分な指導や、丁寧な歯のクリーニングを受けることができます。保険治療では安く治療が受けられるので、「痛くなったら歯医者に行けばいいか」という意識になりがちです。こういった意識が再治療の繰り返しを招き、結果、歯を失うことにつながっていると私は考えます。

 

⑦じっくりとカウンセリングが受けられる

自由診療の場合、多くは予約制で、カウンセリングの時間を長く設けているのでじっくりと医師と話をすることができます。保険診療のように、待ち時間が長く、診療時間が短いということはありません。これまで保険診療しか受けたことがない方は、一度自由診療を受けることで、その快適さと充実した治療内容を実感できると思います。

次ページ自由診療でのさまざまな歯科治療
予防弱者 知らぬ間に不健康に陥る日本人

予防弱者 知らぬ間に不健康に陥る日本人

金子 泰英

幻冬舎メディアコンサルティング

「病気になったら治す」では、気づかぬうちに病魔が進行していることも…。 病気は「治す」時代から「予防する」時代へ! 医療技術の進歩がめざましい今、欧米を中心とした先進国では「予防医学」が着目されるようになって…

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