「内部留保で設備投資できない理由は?」説明できないビジネスマンに読んでほしい、会計の基本 (※写真はイメージです/PIXTA)

日々の経済ニュースでも盛んに飛び交っている会計用語ですが、しっかりと理解せずに聞き飛ばし・読み飛ばしているビジネスマンは少なくないようです。中途半端な知識では、仕事をするうえでもマイナスです。経済評論家の塚崎公義氏が初心者に向けて解説します。

内部留保=企業が利益を配当せずに会社に残した資金

株式会社は、利益が出たら株主に配当という形で山分けするのが原則ですが、場合によっては山分けせずに企業内に残しておく場合があります。これを「内部留保」と呼びます。

 

配当すれば株主のものになるはずだった資金を企業内に残すのですから、その部分は当然に株主のものといえるでしょう。したがって、バランスシート上では出資金と同様に、純資産の部に計上されます。

 

配当せずに内部留保する理由としては、「出資金に加えて内部留保も用いて大きな商売をして大きく儲けよう」ということが考えられます。大きく儲けるためには銀行から借入をしてもいいのですが、そうすると金利を支払う必要が出てきますし、借金が返せなければ倒産してしまうリスクもありますから、それを避けようというわけですね。

日本企業の内部留保は巨額

バブル崩壊後の長期低迷期、経済が成長しないので売上は増えませんでしたが、日本企業は意外なほど利益を稼いできました。経済界の雰囲気がバブル頃まで「企業は従業員の共同体なので、儲かったら従業員に還元する」という姿勢から「企業は株主のものなので、儲かっても従業員には還元しない」という姿勢に変化したのです。

 

還元の方法としては、配当よりも内部留保を好む企業が多いようで、日本企業の内部留保は巨額になっています。

 

内部留保された資金は、借金の返済に用いられることが多いようで、自己資本比率(純資産÷総資本)は大きな流れとして上昇を続けています。

 

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    経済評論家

    1981年東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関連の仕事に従事したのち、2005年に退職して久留米大学へ。2022年4月に定年退職し、現在は経済評論家。

    著書に、『老後破産しないためのお金の教科書―年金・資産運用・相続の基礎知識』『初心者のための経済指標の見方・読み方 景気の先を読む力が身につく』(以上、東洋経済新報社)、『なんだ、そうなのか! 経済入門』(日本経済新聞出版社)、『経済暴論』『一番わかりやすい日本経済入門』(以上、河出書房新社)、『退職金貧乏 定年後の「お金」の話』『なぜ、バブルは繰り返されるか?』『大学の常識は、世間の非常識』(以上、祥伝社)など多数。

    趣味はFacebookとブログ。

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