(※写真はイメージです/PIXTA)

会社の経営状況は「決算書」から把握できますが、読み方を知らなければ、せっかく書類を見てもチンプンカンプンです。ここでは、決算書のひとつ「バランスシート」の基本について見ていきましょう。経済評論家の塚崎公義氏が初心者に向けて平易に解説します。

最重要決算書類のひとつである「バランスシート」

企業は様々な決算書を作成します。決算書は「資金面での企業の状態」を示すもので、健康診断の結果表といったイメージですね。作成の目的は、経営者が自社の状態を正しく認識すること、銀行や税務署や取引先等が我が社の状況を正しく認識してくれること、などです。

 

企業が作成する決算書類は多数ありますが、最重要なのは、

 

バランスシート(貸借対照表、Balance Sheet、B/S)

損益計算書(P/L)

キャッシュフロー計算書(C/F)

 

の3つです。

 

バランスシートは、会社がどのように資金を集めて、それで何を買って持っているのか、といったことを示すものです。決算期末の時点での会社の「静止画像」ですね。

 

損益計算書は、会社の売上、費用、差し引きした利益額などを示すものです。過去1年間(あるいは3ヵ月間)に何が起きたのかを示すもので、動画のイメージですね。

 

キャッシュフロー計算書は、過去1年間(あるいは3ヵ月間)に企業が持っている現金(銀行預金など、すぐに現金になるものを含む)が増えたのか減ったのか、その原因を示すものです。

 

当然ながら、3つの財務諸表は互いに関係しています。損益計算書の税引き後利益はキャッシュフロー計算書のキャッシュを増加させる要因ですし、バランスシートの負債の増加は損益計算書の利払い費用の増加の要因ですし、同様のことが多数あるわけです。

 

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