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「6/14~6/20のFX投資戦略」のポイント
<ポイント>
・米5月CPI上昇率が高水準となったことなどから、米インフレ懸念は強く、6月FOMC後も、FRBのインフレ対策を受けた米金利上昇・米ドル高の流れは続くとの見方が基本。
・ただ、米ドルの短期的「上がり過ぎ」懸念再燃等いくつか注意点もあり。今週の米ドル/円は米ドル高値圏で上下ともに振れやすい、132~136円中心の波乱含みの展開を予想。
米ドル高・円安再燃の背景
先週の米ドル/円は、一気に20年ぶりの米ドル高値である135円に迫る一段高となりました(図表1参照)。5月に126円台まで米ドル反落となったなかで、米ドルや米金利の短期的な「上がり過ぎ」が修正され、上昇が再燃しやすくなっていた影響が大きかったということではないでしょうか。
米ドル/円の90日MA(移動平均線)かい離率は、経験的にはプラス10%前後まで拡大すると、短期的な「上がり過ぎ」懸念が強くなります。同かい離率は、4月末にプラス10%以上に拡大しましたが、上述のように一時126円台まで米ドル反落となったなかでは5%を下回るまで縮小しました(図表2参照)。
また、米2年債利回りの90日MAかい離率は、4月にかけて何とプラス100%前後まで拡大し、経験的には短期的な「上がり過ぎ」懸念が異常なほどに拡大している可能性を示すところとなっていました(図表3参照)。ところが、同かい離率は5月中に一時プラス20%程度まで急縮小となりました。
以上見てきたように、米ドルおよび米金利の短期的な「上がり過ぎ」懸念は5月末にかけて大きく是正され、上昇が再燃する状況が整っていました。
こういったなかで、先週は日銀の金融緩和方針の再確認や、また10日に発表された米5月CPI(消費者物価指数)上昇率が高水準となったことなどを手掛かりに、米ドル高・円安再燃となると、一気に135円に迫る動きになったということでしょう。