Webサービスを活用することで、広く深く集客できるのが強み
まず、「Web集客」とは、Googleといった検索エンジンやTwitterやFacebookに代表されるSNS、Youtubeなどの動画配信サイトといったWebサービスを活用してユーザーを集めること。スマートフォンやタブレット端末が一般的となった現在に合わせた集客方法でもあります。とても便利なイメージが先行しますが、Web集客にもメリット・デメリットがあります。それを少し見ていきましょう。
・Web集客の“メリット”
Web集客に利用するツールは無料のものも多く、それをうまく活用することでコストを抑えることができます。
また、インターネットならではの即時性と双方向性があるのも強み。話題になっているキーワードを絡めて展開することで集客効果を高めることができます。
インターネットはボーダレスのため、国内に限らずグローバルにつながれることもメリットです。多言語展開することで海外の問い合わせも狙えるので、少ないコストで海外進出することができます。
Web集客の中でも大きなメリットとなるのが、質の高いコンテンツを蓄積することで、それを資産として運用できる点です。コンテンツが増えればカバーできる範囲も広がり、継続的な効果も狙えるのがポイントです。
そして、Web集客の一番のポイントになるのは、ユーザーの属性や興味などをデータから詳しく検証し、改善できることです。これまでも顧客にアンケートを取ることでデータを蓄積することはありましたが、Web集客では専用のツールを使うことでリアルタイムにデータを集めることができるのが強みです。
・Web集客の“デメリット”
多くのユーザーがいるのがわかっている以上、それを狙う競合相手も増えていくのがWeb集客の弱点でもあります。コンテンツをいかに競合相手と差別化していくのかが課題となります。
そして、やはり新しい分野ということもあって、現状ではユーザーの集客や顧客へのコンバージョンに専門的な知識が必要になる場合もあります。SEO(検索エンジン最適化)対策や集客した後のユーザーフォローなど、手間と時間のかかる部分があるため、短期で結果が出るとは思わない方がよいでしょう。
多くのユーザーを集客するにはデータ分析はマスト
ここで改めて、Web集客の一番の目的を確認しておきましょう。それは、「成果につながる潜在顧客を集める」ことにあります。先ほど広く集客できるのがWeb集客の強みだと言いましたが、売り上げや問い合わせといった成果につながらないユーザーばかりを集めてしまっては意味がありません。集客のためのターゲットと、そのターゲットのニーズをよく分析することが重要です。
忘れないで欲しいのは、ユーザーが自発的にアクションを起こして初めてWeb集客が始まるということです。ユーザーの興味や関心を引けなければ、いつまで経っても集客はかないません。
では、そのために一体何がWeb集客に必要とされるのでしょうか?
まず、自社が求める顧客の姿、「理想客」がどのようなものかをしっかり把握することが重要です。これはペルソナマーケティングとも呼ばれるものなのですが、「年齢」や「性別」「職業」といったものから、「家族構成」や「性格」「趣味趣向」に至るまで、実際のユーザーの情報データと照らし合わせて、理想とする架空の顧客「像」を設定します。これをWeb集客に関わるすべての関係者の中で共有することで、効率的な集客を行うことができます。
次に必要とされるのは、潜在顧客であるユーザーが求めている情報やコンテンツが何かを把握することです。自社がユーザーからどのような「入り口」だと思われているのか、それを知ることWeb集客で成果を上げる近道となります。
そして、最後に、ユーザーを満足させる情報やコンテンツを提供することが必要です。ユーザーが満足したかどうかを直接知ることは難しいですが、情報やコンテンツに触れたユーザーの動向をデータで分析することで、ユーザーの満足度を数値として評価することができます。
まとめ ―まず、ユーザーを徹底的に知り尽くすことが
はじめの一歩―
ユーザーを集めてそれで終わり、といかないのがWeb集客の特徴です。Web集客でしっかりとした成果を上げるには、できる限りユーザーを逃がさないこと。そのためには、メールマガジンやSNSなどを活用し、ユーザーに「求める情報やコンテンツがそこにある」と認知させることで、信頼関係を築いていく必要があります。
一人ひとりのユーザーのニーズに応えていくことは大変手間のかかることですが、それを手助けしてくれる方法も存在します。
それがMA(マーケティングオートメーション)ツールです。ユーザーのステータスやセミナーの参加など、オンラインとオフラインの行動履歴を一元管理する機能や、ユーザーに応じてセグメント分けを行い、1to1のメルマガ配信が可能となるメール配信システムなどを持つので、業務の効率化に役に立ちます。
こうしたツールをうまく活用することで、潜在顧客であるユーザーの創出・育成・分類・リスト管理を一括して行うことが可能となり、Web集客に継続的に取り組むことができるのです。
顧客一人ひとりの興味関心に応じたコミュニケーションがどれだけうまくとれるかが、その成果に直結するWeb集客において、ユーザーやそのニーズに加えて、現在どのような環境にあるのかを認識し、分析することが成功を導くカギとなるのです。