(※画像はイメージです/PIXTA)

東欧はどのような国で構成されているのか知りたい方に向けて、東欧を構成する10ヵ国について紹介しています。それぞれの国の特徴や文化、物価や治安などもまとめています。

ヨーロッパの国は、西欧・北欧・東欧など、地域ごとにグループ化されて呼ばれることがあります。しかし「東欧」「西欧」と聞いても、ヨーロッパのどの国がどのグループに入るのかわからないという方も多いのではないでしょうか。

 

そこでこの記事では、「東欧」に的を絞り、東欧を構成している国々の文化や特徴について紹介していきます。あわせて、それぞれの国の治安や物価、マナー、宗教についても解説していますので、東欧の国について詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。

目次
1. 東欧ってどこの国?
1.1. ロシア
1.2. ベラルーシ
1.3. ウクライナ
1.4. モルドバ
1.5. ルーマニア
1.6. ブルガリア
1.7. ハンガリー
1.8. スロバキア
1.9. チェコ
1.10. ポーランド
2. 東欧の特徴
2.1. 気候
2.2. 言語
2.5. 宗教
3. 東欧の物価は安い
4. 東欧の国々の治安について
5. 東欧の国々でのマナー
6. 東欧にも魅力がたくさん!中世の街並みが魅力的

1. 東欧ってどこの国?

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

東欧は、ヨーロッパの東部を指します。西欧や東欧、北欧といった区分は、国際連合の規定に基づいたものと、歴史や文化に基づいたものの2種類あります。国際連合の規定によると、東欧には下記の10ヵ国が該当します。

 

  1. ロシア
  2. ベラルーシ
  3. ウクライナ
  4. モルドバ
  5. ルーマニア
  6. ブルガリア
  7. ハンガリー
  8. スロバキア
  9. チェコ
  10. ポーランド

 

ちなみに、イギリス・イタリア・フランス・ドイツといったヨーロッパを代表する国は、西欧に当たります。

 

ここでは、東欧の10ヵ国について詳しく紹介していきます。

 

1.1. ロシア

ロシア

 

2018年にFIFAワールドカップが開催されたロシア。フィギュアスケートやアイスホッケー、バレエ、体操などが盛んなため、「スポーツ大国」として知られています。歴史も文化も違い、日本とは程遠い国というイメージがあるかもしれませんが、実は日本でも「イクラ」「インテリ」「ピロシキ」「ノルマ」など、様々なロシア語が使われています。

 

1.2. ベラルーシ

ベラルーシ

 

ベラルーシは、チョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故の被害を受けた国として有名です。1991年のソ連崩壊と共に誕生した国で、人口の8割がベラルーシ人、残りがロシア人やポーランド人などです。じゃがいも、ライ麦などの栽培が盛んで、その他にも農業機械や石油精製品などの生産も行なっています。農作業を終えたあとに村人が集まって民謡を歌うのが、最大の娯楽と言われています。

 

1.3. ウクライナ

ウクライナ

 

ロシアによる侵攻で話題になっているウクライナ。最近では、IT産業で急成長を遂げています。気候変動が激しく、降水量も多いです。国土の半分は平野のため、小麦などの栽培に適した環境です。ペトリキフカは伝統的な装飾画として知られ、ユネスコ無形文化財に登録されています。ウクライナ人は、バレエやオペラなどの芸術への関心が高いです。

 

1.4. モルドバ

モルドバ

 

モルドバは、ウクライナとルーマニアに挟まれた国です。ぶどう栽培が有名で、年間のワイン生産量が世界でもトップクラスです。『恋のマイアヒ』を作った音楽家などを輩出しています。ママリガと呼ばれるトウモロコシの粉を蒸したものや、ペルメニというロシア風の餃子を食べることが多いです。その他にも伝統料理として、ザマなどがあります。

 

1.5. ルーマニア

ルーマニア

 

ラテン系民族の国で、物事をストレートに発言する国民性が特徴です。2000年代からNATOとEUに加盟しています。農業国として知られ、野菜、果実、穀物などの栽培や生産も盛んです。ブカレスト中心部にある巨大な議事堂宮殿が有名で、普段はコンサートや博覧会の会場として使われています。かつてルーマニアを支配していた、チャウシェスク大統領が建設させたものと言われています。

 

1.6. ブルガリア

ブルガリア

 

球技、レスリング、体操、相撲などのスポーツが人気です。日本では、ブルガリア出身の力士が活躍していることでも知られています。ブルガリアは2007年にEUの加盟国となりましたが、街並みにはアジアの雰囲気が漂っています。ブルガリア人の祖先が、中央アジアにいたブルガール人とスラブ人だったことに由来しているのかもしれません。当時の名残が今でも残っています。

 

1.7. ハンガリー

ハンガリー

 

ハンガリーは温泉大国として知られていて、1,300以上の温泉があります。古代ローマ時代から根付いた温泉文化が今でも残っているためです。音楽も有名で、バルトークやリゲティなど有名な作曲家がたくさんいます。物価はヨーロッパ内の他の国と比べても安く、3つ星ホテルは1泊6,000円程度です。レストランやカフェでは、合計額の約10%のチップを払う習慣があります。

 

1.8. スロバキア

スロバキア

 

1993年にチェコスロバキアから独立し、2004年にEUに加盟しました。第1次世界大戦までハンガリー帝国の領土だったこともあり、レストランには数多くのハンガリー料理があります。山脈に囲まれ、農業が盛んに行われています。その他の主要産業は、自動車、ICT、エレクトロニクスなどです。使用通貨がユーロのため、欧州の経済の影響を受けやすい状況にあります。

 

1.9. チェコ

チェコ

 

チェコはEU加盟国ですが、ユーロを導入していない国です。現地では、現在もチェコ・コルナが使用されています。歴史の観点で見ると、1968年に「プラハの春」という自由化運動が進められたことが有名です。その後1993年にスロバキアと分離し、NATOとEUに加盟しました。重化学工業や自動車関連工業が盛んです。カレル橋やプラハ城など人気の観光地もたくさんあります。

 

1.10. ポーランド

ポーランド

 

ジューレック、ピエロギ、ビゴスなど、郷土料理が数多く存在します。ポーランド人は、1日4食の食事リズムを取ることも多いと言われています。また、ボレスワヴィエツ陶器など手工芸品も有名です。キュリー夫人やショパンなどの著名人もたくさん輩出しています。そして、親日国家としても知られています。阪神淡路大震災が起きたときには被災児童がポーランドに招待され、歓待を受けました。

2. 東欧の特徴

(※画像はイメージです/PIXTA)
(※画像はイメージです/PIXTA)

 

東ヨーロッパと日本は一体どのように違うのか、気になる人も多いでしょう。気候や文化、治安、物価などを詳しく見ていきます。

 

2.1. 気候

内陸に位置するため、大陸性気候の特徴を持つ国が多いです。四季があるという点で日本と共通しています。年間を通して気温差が激しく、夏は暑く冬は寒いという特徴があります。6〜9月ごろは30度近くまで気温が上がるときもありますが、日本と違い湿気はなく、カラッとしています。雨はそれほど降りませんが、黒海沿岸の降水量は多いです。

 

2.2. 言語

ロシア語、ウクライナ語、スロベニア語、スロバキア語、チェコ語、ブルガリア語、ベラルーシ語、ポーランド語は、インド・ヨーロッパ語族のスラブ語派にあたります。

 

ルーマニア語、モルドバ語は、インド・ヨーロッパ部族のイタリック語派です。

 

ロシア語、ブルガリア語、ウクライナ語、ベラルーシ語はキリル文字を、ポーランド語、チェコ語、スロバキア語、スロべニア語、ルーマニア語、モルドバ語は、ラテン文字を用いています。

 

2.2.1. 西欧・北欧:ゲルマン語派

西欧や北欧では、ゲルマン語派を使っています。英語、オランダ語、ドイツ語、ノルウェー語などがあり、合計5億人以上の人が使用している言語です。東ゲルマン語、西ゲルマン語、北ゲルマン語の3つに分類されます。

 

アイスランド語、フェロー語、ノルウェー語、デンマーク語、スウェーデン語は、文法の法則や語彙に共通点が多く、親族語と言われています。

 

2.2.2. 東欧:スラブ語派

ロシア語、ウクライナ語、ベラルーシ語、ポーランド語、チェコ語、スロバキア語・スロベニア語、セルビア語、クロアチア語、マケドニア語、ブルガリア語などを指します。

 

東スラブ語、西スラブ語、南スラブ語の3つに分類され、ヨーロッパ中等部からシベリアにかけて3億人以上の人が使用しています。バルト語派とも深い親密性があります。

 

2.5. 宗教

ヨーロッパ人はキリスト教を信仰しています。東ヨーロッパの一部ではカトリックが信仰され、東欧諸国などのスラブ系の国では東方正教会が信仰されています。東方正教会はカトリックやプロテスタントと並ぶキリスト教の教派の1つです。東方正教会はカトリックに比べて、権威主義的要素がないと言われています。

3. 東欧の物価は安い

(※画像はイメージです/PIXTA)
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ヨーロッパのなかでも、東欧は物価が安いと言われています。

 

たとえば、ビールはチェコだと1杯100円前後、ポーランドだと50円ほどで購入できます。ホテルも1泊5,000円程度で泊まれます。家賃3万円で2部屋付きのアパートを借りることも可能で、東南アジアと同じくらい安価です。タクシーに乗る場合も150円前後しかかからず、地下鉄は一律20円ほどです。

4. 東欧の国々の治安について

(※画像はイメージです/PIXTA)
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犯罪が多発するほど治安が悪いわけではありません。日が暮れてから街中を歩いてもそれほど危険ではないです。

 

しかし、街の中心部などの観光地ではスリや置き引きも発生しています。リュックのポケットからスマホを盗まれたり、すれ違いざまに財布を抜かれたりするケースもあります。そのため、ホテルなど比較的治安がよさそうな場所でも、油断せず注意する必要があります。

5. 東欧の国々でのマナー

(※画像はイメージです/PIXTA)
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ビジネスシーンや食事時のマナーでは礼儀作法が求められます。食事をする際は基本的に音を立てるのはタブーです。ラーメンも例外ではありません。食事を始めるタイミングも重要視されていて、全員が席についてから食べ始めます。

 

仕事をするときは握手から始める人が多く、日本で言うとお辞儀の代わりです。東欧では話すときにアイコンタクトを取ることも重要です。これをやらずに話すことは失礼に当たるため、気をつけましょう。

6. 東欧にも魅力がたくさん!中世の街並みが魅力的

(※画像はイメージです/PIXTA)
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東欧の国々は言語や文化が様々で、古くからの歴史が残った街並みが印象的な場所がたくさんあります。

 

東ヨーロッパ諸国に関しては

 

  • 『恋のマイアヒ』を作った有名な音楽家や作曲家
  • 日本でも人気のお洒落な手芸品や陶芸品

 

など、ブームの火付け役になっているものも多いです。

 

ぜひ本記事を参考にして、東欧への理解を深めてください。それぞれの国の文化や歴史を知っておくと、さらに興味が湧くかもしれません。

 

 

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