「入居一時金は払ったほうがいい?」…安藤なつ(メイプル超合金)が「老人ホームの費用」について聞く (※写真はイメージです/PIXTA)

安藤なつ氏(メイプル超合金)、介護・暮らしジャーナリスト 太田差惠子氏による共著『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』(KADOKAWA)より、「老人ホームの入居」にまつわる知識を解説します。老人ホーム選びにおいて必読の資料や、入居一時金の扱い、目安となる月額費用など、一つずつ見ていきましょう。

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老人ホーム選びでチェックすべきは「重要事項説明書」

■入居後の「こんなはずでは…」を避けるために、「重要事項説明書」は必読

太田先生「入居を検討する施設が絞り込まれてきて、より詳しく知りたいと思ったら何を見ますか?」

 

安藤さん「見学のときにもらったパンフレットとか、施設の公式サイトですかね。」

 

太田先生「ブッブー! それが『こんなはずじゃなかった』のはじまりです。」

 

安藤さん「だって、写真とか入って見やすく書いてありますよ。」

 

太田先生「確かにひとつの資料にはなります。でもパンフレットは入居者を募集するための広告です。施設が伝えたい情報をアピールするものです。」

 

安藤さん「では、何を見ればいいんですか?」

 

太田先生「家を借りたり、買ったりしたとき、『重要事項説明書』の読み合わせを経験したことがありませんか。高齢者施設へ入居する際も同じです。契約時には重要事項説明が行われ、内容に納得した上で署名・捺印をして契約成立となります。契約の際は読み合わせをしますが、その場になって不明点があってもやめるのは難しいですよね。ですから入居を検討するならば、早い時期に入手してしっかり読んでおきましょう。」

 

出所:安藤なつ・太田差惠子著『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』(KADOKAWA)より
[図表1]「重要事項説明書」には、こんなことが書かれている 出所:安藤なつ・太田差惠子著『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』(KADOKAWA)より

 

安藤さん「難しそうな書類ですが、素人が読んでも理解できますか?」

 

太田先生「比較的わかりやすく書かれていますから安心してください。書類形式の細部は自治体や事業所によって多少異なりますが、基本的には厚生労働省の標準様式に基づいて作成されているため、どの施設もほぼ同じ。迷っている施設があったら比較してみるのもいいですね。」

 

安藤さん「契約前にもらえるんですか。」

 

太田先生「もちろんです。見学をして候補になりそうだと思ったら、遠慮なく『ください』と言えばいいのです。都道府県のホームページで施設を一覧にして重要事項説明書を公表しているところもあるので、より早い段階で確認したい場合は検索してみてください。」

 

安藤さん「で、どんなことが書かれているのですか。」

 

太田先生「運営している法人や事業の概要、建物・介護サービス・医療連携の内容はもちろん、職員の体制、利用料金の支払い方法や一時金の有無、入居者の状況など、ハード面からソフト面まで入居者やその家族が知っておきたいあらゆることが、客観的な文章や数字で説明されています。パンフレットと併せて見ることで、施設の本当の姿が理解できます。」

 

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<「重要事項説明書」のここは絶対にチェック!>

□入居一時金がある場合は、償却期間や返還金、保全措置、クーリング・オフの設定

□月額費用の範囲で提供されるサービス、別途料金で提供されるサービス

□「入居者からの契約解除」と「施設からの契約解除」それぞれの条件

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安藤さん「でも理解する前に、途中で挫折しそう。」

 

太田先生「その気持ちはわかります。でもそもそも高齢者が読むように作成された書類なので、現役世代だとそれほど難しくはありません。いくつかの施設を比較検討とかすると、けっこう違いがわかり興味深いですよ。」

 

安藤さん「難しくないなら良かったです。サービスの内容まで書かれているなら大事ですもんね。」

 

太田先生「その通りです。後になって『そんなこと知らなかった』『やってくれると思っていた』は通用しません。パンフレットに書かれていた費用より請求額が高い、通院の付き添いもしてくれると思ったのに…などは、重要事項説明書をきちんと読んでいれば避けられることです。トラブルにならないよう、ここはしっかり押さえてください。」

 

安藤さん「わかりました! 面倒だけどしっかり読んで、わからないことはしつこく聞くことにします。」

メイプル超合金
ヘルパー2級(介護職員初任者研修) 

1981年1月31日生まれ、東京都出身。2012年に相方カズレーザーと「メイプル超合金」を結成。ツッコミ担当。

2015年M-1グランプリ決勝進出後、バラエティを中心に女優としても活躍中。介護職に携わっていた年数はボランティアも含めると約20年。

ヘルパー2級(介護職員初任者研修)の資格を持つ。厚生労働省の補助事業『GO!GO!KAI-GOプロジェクト』の副団長。

著者紹介

介護・暮らしジャーナリスト

京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。取材活動より得た豊富な事例をもとに「遠距離介護」「仕事と介護の両立」「介護とお金」等の視点でさまざまなメディアを通して情報を発信する。企業、組合、行政での講演実績も多数。AFP(ファイナンシャルプランナー)の資格も持つ。

一方、1996年親世代と離れて暮らす子世代の情報交換の場として「離れて暮らす親のケアを考える会パオッコ」(http://paokko.org/)を立ち上げ、2005年法人化した。現理事長。

2012年立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科修士課程修了(社会デザイン学修士)。

【主な著書】
『親の介護で自滅しない選択』(日経ビジネス人文庫)、『遠距離介護で自滅しない選択』(日本経済新聞出版)、『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第2版』『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第2版』『子どもに迷惑をかけない・かけられない! 60代からの介護・お金・暮らし』(以上翔泳社)など多数。

著者紹介

連載安藤なつ(メイプル超合金)が聞いてきた! 弱った親と自分を守る「お金とおトクなサービス」超入門

※本連載は、安藤なつ氏、太田差惠子氏による共著『知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門

知っトク介護 弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門

安藤 なつ(メイプル超合金)
太田 差惠子

KADOKAWA

肝心なとこだけ知っておく。親と自分のお金と時間を守る、介護の超入門書。 「介護保険制度」のサービスを使うには、いつ、だれが、どんなタイミングで認定を受けるの? 住まいの改修費や、介護ツールのレンタルにも給付…

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