3年前に亡くなった父が「借金の連帯保証人」だった…いまさら相続放棄はできるか【弁護士が解説】 (写真はイメージです/PIXTA)

3年前に亡くなった父が「連帯保証人」だった…手続きの期間は過ぎていますが、息子は相続放棄することができるのでしょうか。今回は、被相続人が連帯保証人だった場合の「相続放棄」の手続き方法と注意点について、相続に詳しいAuthense法律事務所の堅田勇気弁護士が解説します。※プライバシーに配慮し、実際の相談内容と変えている部分があります。

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亡くなった父の「連帯保証債務」請求…拒否できる?

■トラブルの背景

 

Aさんは3年前に父を亡くし、兄弟4人で遺産相続の話し合いを行いました。その際、Aさんは「長男である兄が父の事業を引き継ぐとともに、遺産を単独で相続し、自分たち弟3人は相続を放棄した」と認識していました。

 

ところが最近になって、金融機関から身に覚えのない父の生前の「連帯保証債務」の請求が届きました。

 

相続放棄をする場合、相続放棄の申述を家庭裁判所に対して行わなければなりませんが、Aさんらは相続放棄の「意思表示」をしただけだったため、実際には相続放棄したことになっていなかったのです。

 

そこでAさんは、相続放棄したうえで金融機関からの連帯保証債務請求を拒否したいと考えました。

 

しかし、相続放棄は相続人が相続の開始を知ったときから3ヵ月間しかできず、通常は相続人が被相続人の死亡を知った時点からその期間が開始します。

 

3年前にAさんらの父が亡くなった時点でAさんらは父の死の事実を知っているため、原則として相続放棄は認められない状況であり、相続放棄の期限を延長する必要がありました。

 

Aさんは、今後の手続きなど対応に困り、当事務所に相談にいらっしゃいました。

 

■解決までの流れ

 

相続放棄が認められる期間が過ぎたとしても、裁判所に期間延長の申し立てをし、これが認められれば、その期間を延長することができます。

 

そこで、当事務所の弁護士が家庭裁判所に対して、「父の死後、会社経営は長男に委ねられていたため、Aさんらは生前父に保証債務があったことを知らなかった」こと、「もともとAさんらは相続を放棄する気であった」ことを理由に、相続放棄の期間を伸長してもらえるよう上申書を提出しました。

 

■結果・解決ポイント

 

提出した上申書により期限の延長が認められ、無事にAさんらは相続放棄の手続きを行い、相続放棄することができました。

 

結果として、金融機関に対しても相続放棄を理由に連帯保証債務の請求を拒むことができ、Aさんらは多額の債務から逃れることができたのです。

 

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