年収1000万円でも「手取りは600万円」日本の唖然
超高齢化社会の日本。現役世代の間では将来への不安が高まるなか、社会保険料は増加の一途をたどっています。明細を見てなんとなく知っている……という方も少なくないかもしれません。「日本の手取り事情」について具体的に見ていきましょう。
“年収が1000万円あっても、手取りは600~700万円にまで減ってしまいます。給料が上がったとしても、税金や社会保険料の負担が重たいために、手取り額はほとんど増えません。実際にこの十数年間、年金や保険料の負担額は上がり続けています。
2002年から2017年の間で年収500万円の人は手取りが35万円、年収700万円の人は手取りが50万円も減っています。多くの人はこれだけ手取りが減っていることを知りません。サラリーマンは従順なので、国から搾取されていることに文句も言わず、黙々と働き続けているのです。”竹田真基『9割の日本人が知らない「資産形成」成功の法則』
家計調査より作成された内閣府の資料によると、直接税・社会保険料等がもっとも多いのは45~54歳。実収入のおよそ20%にあたる金額が引かれています[資料1]。
具体的に見ていくと、2006年、勤労者世帯社会保険料は1ヵ月あたり月4万円程度でしたが、2019年の時点で5万5000円にまで跳ね上がっていることが見て取れます[資料2]。
さらに全国健康保険協会の「保険料の変遷 協会けんぽ(政府管掌健康保険)の健康保険料率等の推移」を見ると、平成元年には8.40%だった健康保険料率が、平成24年には10.00%にまで上昇しています※。
※平成21年9月~は、都道府県単位保険料率へ変更となったため、平均保険料率を掲載。
「まあ手取りならこんなものかな」と半分納得、半分落胆……という経験をした方も少なくないでしょう。時代が違えば、もっと手取りが多かったというのは、明らかな事実といえそうです。